古代のロマンをたずねて part.3

古代のロマンをたずねて part.3

ダライ・ラマ法王14世 (大阪特別講演)



第1部は「ダライ・ラマ法王 般若心経を語るー空から慈悲へー」

第2部は「人生の困難を行く抜く力」

ということで、10:00~16:00の講演でした。



お話の内容は未熟な私がうまく伝えられるか心配ではありますが、私が理解した程度ということで、ここに書き留めてみようと思います。
もし、間違いがありましたら申し訳ございません、その時はどうぞご指導お願いいたしますm(__)m


ダライ・ラマ法王がまず、初めにおっしゃられたことは

信仰には哲学的見解を持っている集団と、哲学的見解を持っていない集団があります。
自分は仏教を信仰していますが、
人は、自分がたとえ信じていなくても、違う宗教であっても哲学的見解を持っている場合には敬意を払うということが大切だということでした。


これは、大変素晴らしいことです。
これを最初に聞いて私はこの方の大きさに打ちのめされたのでした。

哲学的な見解を持っているということは、、愛・慈悲・忍耐する力・誰かの為に役に立っているということがあるのだそうです。

法王は、違う宗教でも誰かの役になっているということを大切に思い、心からの尊敬の気持ちを持っているとおっしゃられていました。
相互理解が必要なのだともおっしゃっていました。


宗教と言うのは、心をを鎮め心の平和を保つためのものだということをおっしゃられました。


法王は、仏教の目的・理由、つまりどのような教えかを知るということが大切だということで、般若心経を語ってくださいました。


人は執着・怒りの気持ちを減らすことが実は自分の為にもなるし全ての人の為になるのだということを教えてくださいました。


執着・怒りの気持ちを減らすことは難しいことです。
そのために、般若心境の「空」についての説明をして下さったのです。


「空」といいうのは何もないということではないのです。
全てのものが、実態のあるものとしての捕らわれからの解放が必要だというのです。


対象物が実態があるというのは誤った考えで、全ての現象が現れているようには存在していないというのです。
五蘊も意識も「空」なのだそうです。



もちろん、美味しいものを食べて美味しかったり友達との友情に感動したりすることもあります。


世俗のレベルでは自分が思っている表れとしては存在している。
しかし、究極のレベルでは実態を持った成立はない、つまりそれ自体の側からの成立はないというのです。


自分は確かにいると思っていますが、その自分とは体でしょうか心でしょうか、自我はこれだと指し示すことは出来ません。

全てのものは他のものに依存して名前をつけられているというのです。


ダライ・ラマ法王も何年も「空」について考え続けておられるのだそうです。


ダライ・ラマ法王はこんなこともおっしゃいました。
宗教の力だけでは全ての人は救えない。

神や仏を信じる人のみならず、一人の良き人間として生きて行く宗教とは無関係の人であっても、「世俗の倫理観に基づいて話をしていく」ことが大切だと。
哲学的な見解をもつ全ての人に尊敬の気持ちを持つことが必要だと。

世俗的な倫理観に基づいた愛情の育み方が大切だと。
哺乳類のお母さんが赤ちゃんを愛情を持って育てる、そして子供はその愛情を受けて育っていく。


亀などの子供を育てない動物は卵を産んで卵から赤ちゃんが出てきても、親は愛情を示さない。
愛情を受けたものは愛情を与えることが出来るが、愛情を受けないで育ったものは愛情を示すことすら知らない。


大切なのは一人一人が愛情深い家庭を作ること。
そういう社会をつくることだと。

お互いを思いやる優しさ、愛情、他を思いやることが社会の大きな要素だと。
そして、ゆったりと「休息」をとること。
「休息」はただ体を横にして眠ることだけではない。
自分の心の持ち方をリラックスすることが大切。


そのためには、自分の心の中に思いやりと優しさを持つこと。
そうしすれば、周りを信じることができるのです。
自分を大切にし慈しむことが大切なのです。


ダライ・ラマ法王は何年もの間、仏教の心の科学の面を研究されています。
コスモロジー、神経学、物理学、心理学などの科学者とともに研究されているのです。

たとえば、科学的に全てのものはどのように存在しているのか。
哲学では、無常や刹那熱、空について。
また修行の面では、実際に行動されておられます。


かき乱された心を解きほぐすために、脳細胞を調べておられます。
心の持ち方を良くすると、細胞も良い結果が得れるのです。
意識の変化が細胞を良くするのです。


そして、最も素晴らしいお言葉はこれだと思いました。
大切なことは愛と慈悲の心を高めていくこと。
そして、注意深くあるということ。


これは、素晴らしいお言葉です。
より注意深い人は、何か事をするときに良い効果が得られます。
そして、安定した人間に慣れるのだそうです。


これこそ私が聞きたかったことに他なりません。
人間関係では他者に対する優しさや思いやりと同時に、注意深くあるということ。
これこそ、最大のメッセージだと感じました。

一言一言宝物のようなお言葉。
一生に一度の素晴らしい体験をすることができました。
神様にお会いしたかのような貴重な時間でした。















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