古代のロマンをたずねて part.3

古代のロマンをたずねて part.3

観音正寺






山麓の表参道からの急な石段は1.2キロメートルも続いています。
息を切らし、一段一段ゆっくりと登って行きました。



やっと着いたみたいです。
山門を持たない観音正寺では、参道の右に阿形(あぎょう)、左に吽形(うんぎょう)の仁王門が立ち、参拝者を迎えてくれます。







仁王門





近江を巡歴中の聖徳太子の前に、湖から人魚が現れました。
人魚は前世の罪業によってこのような姿に生まれ苦しんでいると嘆き、堂塔を建てて菩提を弔ってほしいと懇願しました。




その願いを聞き入れ、太子が自ら刻んだ千手観音立像を祀って供養すると、人魚は天界に生まれ変わったといわれています



観音正寺の本尊は国の重要文化財に指定されていた千手観音立像でしたが、1993年(平成5年)の火災により、本堂とともに灰塵に帰してしまいました。


今は、なみなみならぬ住職達の努力により本来、禁輸品目の白檀を23トンもの原木をインド政府から輸入を許され造られました。


実際に目の前で見ると、大きさと見事さに驚きました。
素晴らしい物でした。




観音正寺本殿




本殿の横の岩山は凄い迫力です。




岩山




私がここへ来たかった一番の理由は、ここからの蒲生野(がもうの)を見てみたかったからです。



ここで、あの額田王と大海人皇子のロマンスがあったのかと思うと、感慨深いものがあります。



大昔から、ここでどれだけ多くの人たちが琵琶湖を眺めたことでしょう。
同じ景色を見ているのかと思うと、離れがたい気持ちになっていたのでした。



風景・蒲生野



この観音正寺は、お寺の建物というよりもこの場所自体に意味があると思いました。
やっぱり来てよかった。


この後は、最後の目的地田村神社へと向かったのでした。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: