怪獣との日々

怪獣との日々

完全無痛 選択の理由



「男性がお産の痛みを体験する方法が一つあります。
それではやってみましょう。
下唇をしっかり掴んでください。それをひっぱります。
はい、もっともっと強く引っ張ってください!
そのまま引っ張って、自分の頭にスッポリとかぶせましょう。」

え?....そんなに、痛いのかぁ...いや、どれくらい痛いのかは想像を絶する。
つまり、男性はそんな痛みには耐えられない。そのくらい痛いんだ!!
そう、私は理解したのでした。

その日から、私には「お産の痛み」に耐える自信は全くありませんでした。
っていうか、その時はまだ「子供産む」なんてこととは無縁の世界にいたもので、 私には子供なんてきっと産めない!そう思ったものでした。

年もそれなりにとって、周りの友人達でも出産経験者もチラホラ。
感想を聞いてみる。
やっぱり「痛い」そうだ。

最後の最後に、子供の頭が大きいとかで「チョッキン」と切らねばならない場合、 麻酔なんかしなくても痛くない(それを痛く感じない)くらい、そこまでが痛いらしい。

ちなみに、子供の頭、直径10cmまでなら、切らなくても大丈夫なことが多いらしい、でも11cmを 超えてくると、切るか裂けるかのどちらかが多いらしい。
もちろん、若ければ「伸び」もいいそうなので、切らなくてもいい、もしくは裂けなくても産まれる 人も多いそうだ。

経産婦の友人も、私に気を遣ってか?
「うん、すごくね痛かったんだけど、今になると忘れたっていうか、どれくらい痛かったか思い出せないっていうか、 ...時間経つと、次も大丈夫!って思える程度の痛み記憶になるのよね。」って言うのだ。
いや、これは、同じような事を複数人から言われたので、きっとそれは本当なんだろう。

でも、私はやっぱり「痛い」のはいやだ。
それに、お産の痛いのに耐えても誰も誉めてくれないし、産んだ後、育てるのが大変なのに、 産み落とすのにそんな体力を消耗している場合ではないのだ。
特に、私は親のヘルプを期待できない環境だったし、退院後は、帰りの時間がわからないダンナだけが頼りなのだ。

無痛分娩のメリット「体力の消耗が少なく、母体の回復が早い」。それがとても私には魅力的だった。
しかも痛くない。
欧米では、無痛分娩が主流なんだし、恐いこともない~。
そりゃ、とっても大事な神経が通っているところに麻酔を使うのでちょっとは恐い思いはあるけど...
母となる者、お産の痛みに耐えて当然、痛みに耐えて産んでこそ、感動があり、我が子をかわいがる気持ちが生まれるのよ~なんて言う人もいるけど、 歯医者さんだって、痛くないように麻酔使うでしょ、お産に使って何が悪い~。
私の義母曰く、「お産で疲れちゃって、生まれた時なんか感動なんてしなかったわよ~。あ~終わってよかった。ってほっとしただけ。」....案外、こういうパターン多いらしいし。

そんなこんなで、ぎりぎりだけど、経済状況が許したので「完全無痛への道」を選択したのでした。

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