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僕の食虫植物日記
「咲くやこの花館」訪問記録
鶴見緑地花博記念公園「咲くやこの花館」訪問記録
本ページでは学名での属名をアルファベットで表記する方法を多用しています。
各アルファベットがどの属名の略なのかは下記を参照ください
属名アルファベット表記対応表
D:ドロセラ(モウセンゴケ)
H:ヘリアンフォラ
N:ネペンテス(ウツボカズラ)
P:ピンギクラ(ムシトリスミレ)
S:サラセニア
U:ウトリクラリア(タヌキモ・ミミカキグサ)
2015/7/5(日) 天気:くもり
今日は友人のサクヤ君と「咲くやこの花館」の特別展示を見に行くことに。
前日から雨が心配されるも、今日の早朝には止んだみたい。
なんとも幸運。
待ち合わせは10:00に某駅。それまでに家の食虫植物たちに水遣り。
いつも通り、たっぷり灌水し、仕上げにミストシャワー。(ヘリアンフォラはミストだけ)
身支度をして、発案者ゆえに先に着いておくべきと出発しようとしたら
よくわからないデモ集団が近所を占拠中。
これにより出発が遅れ、結局待っていてもらうことに。
駅で無事に合流、挨拶もそこそこに移動開始。
Здравствуйте(こんにちは)
Привет(やあ)
他人から見れば何処の人だこいつら。
ちなみに私は「咲くやこの花館」には数回行ったことがありますが、サクヤ君は今回が初めて。
そのため、事前にある程度の予習をしていました。果たして役に立つのかな。
さて、ここからは現地最寄駅まで地下鉄で移動。
普段乗らない路線にやや戸惑いながらも目的の駅に無事到着。
そしてここからは徒歩で現地へ。といってもすぐそこですが。
定番のКатюшаを歌いながら歩きます。
Расцветали яблони и груши,(リンゴとナシの花が咲き)
Поплыли туманы над рекой.(川面に霧がかかる)
以下略
途中、蓮池等を見ながらいよいよ大温室、「咲くやこの花館」館内へ
先に特別展示を見ます。(前置きが長くなりましたがここからが本編です)
いきなりN.ビカルカラタの大株が出迎えてくれました。
素晴らしい状態で、いくつもの大きな捕虫袋をぶら下げているのです。
↑展示されていたN.ビカルカラタ数株のうちの1株の捕虫袋
展示が行われているホールの中央には大きな噴水があり、
その周りにはたくさんのネペンテスを中心とした食虫植物が展示されていました。
↑ホール中央噴水付近の展示状況
(噴水は大きく、時々2階付近まで水を噴き上げる。落ちてくる水はまるで熱帯のスコールだ!)
ネペンテスはどれも非常に大きく、定番でよく見る品種から珍しい品種まで色々。
全ての植物たちの写真を撮りたいところですが、館内は多くの人でにぎわっているのでそこは譲り合い。
写真は撮れなかったですが、ムジナモ(アルドロバンダ)やD.カペンシスのオールレッドといった
ネペンテス以外でも珍しい食虫植物が多数展示されていました。
↑展示されているネペンテスの一部。どれも大きな捕虫袋をたくさんつけています。
ホールを半周するだけでもネペンテスに圧倒されるような感じになってきます。
そして、有名な大型ネペンテス、N.トランカータやN.ダイエリアナも当然のように展示されてます。
↑手のひらよりもはるかに大きなN.トランカータ!余裕の20cmオーバー。
↑大きなN.ダイエリアナの捕虫袋。
N.ダイエリアナや、N.トランカータには憧れるけど、ここまで大きく育ててやれるような
スペースは残念ながら我が家にはないのです。
大きな捕虫袋のネペンテスばかりに気を取られがちですが、よく見る品種も素晴らしいです。
N.アラタや、N.ベントリコサもとても良く育っていました。
捕虫袋はもう数えるのが大変なくらいの量。
↑定番のN.アラタ。スマートなこの形、私は好きです。
そして、小型品種も充実。
ころころした捕虫袋が人気のN.アンプラリアはグリーン・レッド・ビッタータの
3種を見ることができました。
どれもグランドピッチャーがついていてかわいらしい。
N.グラシリスも噴水の水が直接かかるような場所でたくさんの捕虫袋をつけていました。
N.グラシリスはあまり人気が無いようですが、私は小さな袋が並ぶ姿が可愛いので好きです。
そして、私が特別気になるのはN.トリコカーパ(トリコカルパ)。
N.グラシリスとN.アンプラリアの交配種です。
写真では何度か見ましたが実物を見るのは初めてです。
可愛い。寸胴な感じが面白いですね。
↑N.グラシリスとその交配種N.トリコカーパ(トリコカルパ)
小さな袋がころころしてます。
さて、ホールの展示会場を出て、「咲くやこの花館」の各エリアに入ります。
基本、食虫植物のブログなので、割愛する部分が多くなっていますが、
非常に多くの種類の植物が展示されていて、解説も用意されているので、
知識が無くても十分に楽しめます。
まずは「熱帯雨林植物室」
ランや熱帯性スイレン、絞殺しの木などが栽培・展示されています。
↑熱帯雨林エリアの植物たち。
今の季節はランがまずお出迎えしてくれますよ。
そして、熱帯雨林と言えば、食虫植物はネペンテスです。
↑天井まで伸びるN.アラタ
ここでは特別展示用のホールとは違い、より野生に近い状態になっています。
上の写真のようにネペンテスはどんどんと登っています。
N.ダイエリアナは見学通路の手すりに巻きついていましたよ。(写真撮れず)
↑存在感たっぷりのN.メリリアナ
どのネペンテスも大きな捕虫袋がまさに鈴なり状態。
N.ラフレシアナやN.ヴィーチィ、N.ビカルカラタと大きなネペンテスがいっぱい。
↑やっぱり気になる存在N.トリコカーパ(トリコカルパ)
N.グラシリスやその交配種もこんなに大きくなるの!?と驚いてしまいました。
ネペンテスたちの下には川のように水が流れていて、その近くには熱帯産のドロセラが。
↑川をイメージした場所にD.カペンシス
熱帯性ドロセラといえばやっぱりD.カペンシスとD.アデラエが有名でしょうか。
D.アデラエの写真はないですが、どちらも大きくたくさんの花が咲いていました。
(家でも早く咲かないかな)
ここのD.カペンシスは全て赤花種でした。
ネペンテスたちを見ながら進むと次は「熱帯花木室」です。
このエリアのメインはバナナやパイナップルですね。
そしてパイナップルの仲間の食虫植物と言えばカトプシスですね。
↑あのパイナップルエリアの近くにこっそりカトプシスが。
虫は入ってないなかったです。N.ダイエリアナには黒いGらしきヤツが落ちてましたが。
ここで一旦熱帯エリアの一部の外部庭園へ
敷地内は暖かいので、早くもセミの鳴き声が聞こえました。
↑大きなアオスジアゲハが。私も小さい頃は網を持って追いかけました。
今は無理です。
庭園は別エリアにつながっていたりもするので、探検気分?
予約や別途受付が必要ですが、収穫体験もありますよ。
↑トウモロコシの収穫体験エリア。意外と丈夫でとりにくいんですよね。
外部にはハイビスカスのハウスがあります。
ここは休憩もできたりします。
館内は暑いので熱中症に注意ですよ!
↑熱帯と言えば「ハイビスカス」!という人も多いのでは?
こんなに大きな花が咲くんですね。
(何とも比較していませんが、20cmクラスですね)
続いて「サボテン・多肉植物室」(デザートエリア)です。
さすがにこの乾燥地帯には食虫植物はありません。
しかし、「キソウテンガイ」のような珍しい品種や「アロエ・ディコトマ」等の
大きな多肉植物や、たくさんのサボテンの花を見ることができます。
サボテンと並んで写真撮影もできますよ(それ用の椅子があるのだ!)
↑さまざまなサボテン。
どれも大きな花を咲かせています。砂漠は厳しいんだろうなぁ。
いよいよ大詰め「高山植物室」です。
ちなみに外部の庭園通路から直行で来るルートもあります。
実はこの「咲くやこの花館」館内は少しずつ登ってくるようになっていて、
この高山エリアが最上部になっています。プチ登山感覚?
↑一面のドロセラ!まさに毛氈!
高山エリアに入ってすぐにこの状態です。
D.ロツンディフォリアを中心に、D.スパツラタ、D.トウカイエンシス、D.ペルタタ、D.インディカ。
D.ロツンディフォリアは3種類(産地別かな)あり、どれも花茎を長く伸ばしています。
隣には高山性ピンギクラの絨毯。
しかし、私がサクヤ君にドロセラの説明をしていると周りの人が集まってきて人口密度アップ。
皆カメラを構えて順番待ち状態なので、我々はピンギクラ撮影を諦めて移動です。
(P.プリムリフロラ等がたくさんありましたよ)
↑D.ロツンディフォリアがいっぱい!
いいなぁ、こんな風にしたい。
この株たちはみんなロゼットですが、葉が立ち上がっているグループもありました。
産地の差でしょうか。
そして、熱帯雨林エリアと同じく、高山にも川をイメージした場所があります。
そこには立派なダーリングトニアが!
横には同じアメリカ組のD.フィリフォルミスも。
でもD.フィリフォルミスは高山性ってわけでもないので一般でも普通に栽培できます。
↑川が流れる脇にある食虫植物エリア。
立派なダーリングトニアと一緒に何故かD.ビナタが。
キミ、オーストラリアの熱帯雨林だよね?
そういえば、熱帯ドロセラのD.インディカもここにありますね。
特別展示で移動してきたのでしょうか。
D.インディカの実物は初めて見ます。繊細な感じですね。
この写真ではわかりませんが、大型のウトリクラリアもありますよ。
そして、反対側にはサラセニアが。
大きなS.フラバを中心に、S.レウコフィラ、S.アラタ、S.ミノール。
花は終わっていますが、立派な捕虫葉こそ真の魅力です。
↑たくさんのサラセニア。
「本日見ごろ」と札が立っています。確かに立派な捕虫葉です。
ここで「猛毒植物」って書いてあるけどそうなの?とサクヤ君の質問。
そうなんですよ、サラセニアの蜜には毒素が含まれていて、殺虫効果があるんです。
これを舐めただけで虫は弱って、死んでしまうんです。
脱出不可能な罠に+毒。完璧ですな。
あ、人間には効果がないので、触れてしまっても大丈夫ですよ。
(サラセニアも丈夫な品種が多いので高山扱いでなくても栽培できますよ)
もちろん、食虫植物だけではありません。
高山エリアには高山という厳しい環境を必死に生きる、美しい植物たちが
たくさん栽培・展示されています
↑高山のユリやヒマラヤの青いケシ、エーデルワイスやコマクサといったたくさんの高山植物たち。
私は高層湿原と言えばサギソウが好きですね。
上から見ると本当に鳥が翼を開いたみたいです。
各種植物の名前の由来や植物たちの特徴などを話していると、どこからか人が寄ってきて
皆それぞれ納得したように写真を撮ったりしている場面が何度か発生。
私はスタッフじゃないですよ~
でもまあ、私のゴマ粒程度しかない知識でも喜んでもらえるなら幸いです。
そして、高山の食虫植物といって忘れてはいけないのがやっぱりヘリアンフォラですね。
ヘリアンフォラは湿度が大事なので保護用のケースに入っています。
↑H.ヌタンスの花。いくつも開花したみたいです。
実物のヘリアンフォラの花を見るのは久しぶりです。やっぱりきれいですね。
ケースの中なので写真が撮りにくい(外が写るんですよ)のが残念。
ヌタンスは「うつむいた」って意味ですよ
(花がうつむくから。ヘリアンフォラはみんなそうだけどね)
↑参考程度にH.プルケルラの花(私の栽培品)
↑立派なH.ヌタンス(奥の大きい方)とH.ミノール(左の小さい方)
凄い大きさです。感動!横にはブロッキニアもいますね。
同じ南米ベネズエラのテーブルマウンテン組です。
一番手前には可愛い花のU.サンダーソニー(ウサギゴケ)。
その右隣りにはエレクトタイプの大きなディオネアが花を咲かせていました。
↑そしてこのケースの中にも立派なダーリングトニアが。
高山エリアではサラセニア科の食虫植物が3属揃ってますよ。
もちろん高山性のネペンテス(ハイランドネペンテス)も一緒です。
N.イネルミスの漏斗みたいな捕虫袋も見れました。
ネペンテスの近くに大きなセファロタスもあります。
(この写真には写っていませんが…)
最後に「南極エリア」で南極の小さな植物たちが紹介される部屋を抜け、
(ケース内だし小さいので写真は無理だ)
これまで通ってきた各エリアを上から眺めることができる「花回廊」を回ります。
上から見るとまた違ったものが見えますよ。
(大きな木の上の方の花や果実、一面に広がるサボテンや熱帯植物等)
そして、スロープで再び最初のフラワーホールへ。
噴水とネペンテスを見ながら今回の内容を振り返り感想と意見を交わします。
そうそう、S.プルプレアはホールにネペンテスと一緒に展示されてますよ。
感想みたいなもの
全体的にやっぱり、プロはすごいですよね。
設備もすごいですが、やっぱりちゃんと管理できないとあそこまで大きくならないのでは。
やはり冷涼多湿環境ができるとヘリアンフォラもすごいことになる様子。
しかし、多湿すぎもやはりよくないようで、ここは難しい加減ですかね。
冷やして水があれば多湿ってわけでもないようで、高山エリアはさらっとした空気に感じました。
D.ロツンディフォリアの粘液があまりないのはやはり開花したからなのか、それとも空気なのか。
どちらにしても、冷やしていてもD.ロツンディフォリアがバテ気味になるのは仕方がないようにも感じました。
そして、ネペンテスの迫力。
あれだけ伸び伸びと育っていけるだけの環境があると楽しいだろうなぁ。
水でびしょびしょってわけでもないので、水が多すぎるのはネペンテスには良くないみたいですね。
家の水加減も、もう少し考える必要があるかもしれません。
「食虫植物=気持ち悪い」って言ってる人がいましたが、残念です。
生態を知ればきっとその真の魅力がわかるのに。
(お子様はみんな興味津々ですね)
ちょっとおまけ
こんな風に植物クイズラリーもありますよ。
難易度は3段階です。参加費はいらないし、時間制限もないし、鉛筆も貸してもらえます。
景品も貰えるので、じっくりと植物を観察しながら挑戦してみてはどうでしょう?
私もサクヤ君と一緒に中難易度に挑戦。
私はこの難易度なら食虫植物の問題は楽勝ですが、他の問題はよく注意して館内を見て
回らないと植物やその性質がわからないかもしれまんよ。
じっくり見て回って私とサクヤ君のチームは無事にクリア。
サクヤ君は景品にラフレシアのシールをゲットしました。(わぁ、世界最大の寄生植物だ)
こんな記念写真撮影用スポットもありますよ。
大人も子供も色々思い出に撮っていたみたいです。
え?私ですか?私はこの写真を撮ったんですよ(上の)
「咲くやこの花館」の展示内容は素晴らしいのですが、私の表現力は微妙ですので、すべてを伝えられないのが残念です。
このページで少しでも楽しんで頂けたのであれば、幸いです。
でも、私から言えることは、「やっぱり実物は違いますよ!」
以上で訪問記録を終わります。
Большое спасибо!(どうもありがとうございます!)
咲くやこの花館2回目8/14
⇐2回目の訪問はこちら
「咲くやこの花館」訪問記2015/9/6(3回目)
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