趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

May 20, 2017
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カテゴリ: 学習・教育

第九十二段

【本文】

 むかし、恋しさに来つつ帰れど、女に消息をだにえせでよめる、

 蘆辺こぐ 棚なし小舟 いくそたび 行きかへるらむ 知る人もなみ

【注】

〇消息=手紙を書くこと。

〇えせで=できずに。

〇蘆辺=葦の生えている水辺。

〇棚なし小舟=左右の船べりの内側につける棚板(一説に舟の舷側に取り付けて波を防ぐ横板)のない小さな舟。

〇いくそたび=何度も。

〇行きかへる=行って帰る。往復する。

【訳】

むかし、恋しさに女の家の門までやって来ては帰って行ったが、女に手紙をさえ渡すことができずに作った歌、






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Last updated  May 20, 2017 03:57:30 PMコメント(0) | コメントを書く
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