がらくた小説館

夢の城


 助けた亀に連れられて竜宮城へ行くことになった。

 さすがに亀の背中に乗ることは出来ず、小さな手ごきのボートを借りての出発だった。

 うきうき気分で陸を離れて二日。いきなり武装集団に包囲された。どうやら国境をまたいだらしい。多額のお金を請求されたがなんとか国境越えを果たす。

 そんな修羅場をくぐり抜け、早二年の歳月が流れた。その時俺の脳裏には「時より大切なものなどあるのだろうか?」という思いだった。


 しかしいまだに竜宮城につく気配はない。


 そしてもう一つ気がかりなのが、俺は亀の言葉が理解出来ない…



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