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2023.11.29
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カテゴリ: ライトノベル


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小説 「 scene clipper 」  Episode 33





上の写真に写っています「代一元」です。
京王線側から甲州街道を挟んで反対側に見えます。ビルの右側に黄色の看板が見えます。
アップではないので分かり辛いですが、これも貴重な写真です。何故かと言うと、
何時もなら甲州街道を絶え間なく行き交う車に隠れてしまってなかなかこんなふう には見えません。これも正月の時分だと分かります。
笹塚駅前の写真とおなじく
S W 君が LINE で送ってくれた ものです。 S W 君ありがとう!



さあ、このお店に水城とマリと私を入れて3人で食べに行きます。
因みにこのお店「代一元」は大衆食堂のような所謂「街中華」と言われる気軽に楽しめる 中華屋さんです。



3人は「代一元」の暖簾の前に立った。

リョウが暖簾をくぐろうとすると、水城が首を振って押しとどめる。

「何だよ・・・」
「レディファーストでしょ、マリさんどうぞ」

と暖簾を手の甲で押し広げてマリをくぐらせた。

「ありがとう水城君・・・先に入ろうとした誰かさんと違って優しい・・・」



マリは俺の顔を見て柄にもなく品を作りながら入っていく。

俺は水城に一言くれてやろうかとしたが、視界ギリギリのところで脚を組むのが見えた。



「リョウさん、ホント好きねタイトスカート」

ここは何も反応しないでおくのが正しい選択だろう。
リョウはマリの隣りに座り水城がその
横に座った。

「さて今日は・・・」とメニューに目をやる
「フンフン、今のは賢い。無反応なのが大人って感じよ」
「・・・・・・」

「大将、僕は餃子とビールください」
「あいよっ」
「水城昼間からビールか・・大将彼が未成年かどうか確かめなくていいの?」
「大丈夫、彼は高校生の頃から来てるから、あれからもう5~6年は経つよね」
 水城は嬉しそうに「はい」と元気よく返事をした。

ほう、ここの大将がこんなに愛想よく接客するとは知らなかった・・・。

「じゃあ私は天津飯をお願い、あと、リョウも餃子食べるでしょ?」

 頷く

「餃子も・・二つください」
「はい」

最後かよ俺が・・・

その時例の音がした。カラッと揚げた太麺の入った斗缶のふたを開ける音だ!

「五目堅揚げそば」がリョウの好物だと覚えてからここの大将は斗缶のふたを開けて 用意するようになったのだ。
そして悔しいけどその魅力に負けて「五目堅揚げそば」を注文すると勝ち誇ったよう に無言で白い歯を見せるのである。

なのに今日もまた「五目堅揚げそば」と言ってしまった。どこまで好きなんだ。

そして嬉しそうな大将の声が
「あいよっ」 おまけにニヤついてるし・・・
「どうしたの 悔しそうな顔してるわね」マリが心配そうに顔を覗き込む
「悔しいさ、でも仕方がないんだ」
「・・・・・」

やがてリョウの前に降りてきた「五目堅揚げそば」は気のせいじゃなく大盛りだ。
勝者による敗者に対する余裕の慰めか!
でもやっぱり美味しいし大盛りにも無言で感謝した。



やがて3人は「ごちそうさま」を言い店を出た。



「リョウさんごちそうさまでした」と二人が言い、「スカートのスリットは前じゃ なきゃだめなのか」と言うリョウに、
「リョウが嫌ならやめるけど嫌じゃないでしょ?」
とからかうマリ


「いいっすねえお二人は仲が良くって・・夕子どうしてるかなあ」
水城がつぶやき
リョウとマリは吹き出してしまった。



腹を満たし、軽口を叩きながら歩いていたら水道道路に出た。右を向いて、つまり東 の方に行けば新宿の都心に出るが、それよりずっと手前であの事件が待っていることを この時、誰一人予想できる者などいるはずもなかった。  





(写真の代一元は 2022 7 月時点営業中でしたが、残念ながらその後閉店してしまったそうです。残念!)



いつも応援頂きありがとうございます。今日もよろしくお願いします。



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最終更新日  2023.11.29 01:26:18
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