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小説 「 scene clipper 」 Episode 43
それぞれの都合を確かめて西へ向かう。
俺が準備することは、京子と兄貴への土産を買っておく事くらいだが
青木氏とケンの支度は結構煩雑だった。彼らが生きる世界では面子ということが非常に重要視される。
どこかの国のように他国の艦船に領海侵犯されて「遺憾砲」という空砲のような痛くも痒くもない苦情を通達するだけで済ますようでは、その存続さえ成り立たない世界である。
そのため、青木氏とケンは彼らが通過、または一日であろうと滞在する地域の「影の王」たちに丁寧な説明と了解を得ることは欠かせない。
青木氏とケンの一行は空路で、俺とマリは船路で・・・。
「どうして船なの?」
「俺はスーパーマンじゃないからだ」
「・・・ひょっとして飛行機が苦手なの?!」
「ビールが飲みたい」
「プッ!当たりなんだ!(笑い)」
俺はそのことについて返事をする必要を認めないし、俺を怒らせたくないのなら、俺の主張を認めるべきだと、そうマリに伝えた。
「フーン・・・」
「苦手だ・・・それ以上の追及は受け付けない」
「はい、はい・・ ( B 型だわ」
あれほどレアな体験は中々できないはず、楽しめるだろう。
彼らが秘境温泉を満喫し、城下カレイの刺身に舌鼓を打ち満面の笑みを浮かべるその頃、俺とマリを乗せた船が別府湾に錨を下ろす。
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