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2006/04/09
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カテゴリ: 個人図書館
泣いた赤おに

≪日本のアンデルセンとも称される浜田広介。彼は、子ども心だけでなく、大人の心にも訴える、善意や理想に基づいた名作を数多く遺し、それまでは勧善懲悪の形式でしか存在しなかった子どもの読みものに新風を起こした。本書では、人間たちと友達になりたい赤おにと、赤おにのために自己を犠牲にする青おにの友情の物語「泣いた赤おに」、恐ろしい外見を持つ龍が、少年に優しい心を注がれて、子どもたちのために尽くそうと決意する「りゅうの目のなみだ」などの代表作を含む、「ひろすけ童話」珠玉の二十三篇を収録した。≫

●『泣いた赤おに』
●浜田広助
●小学館文庫
●読了日:一昨年の或る日


日本の児童文学というのは、とても質が高いと思います。
といっても、どこの国でも児童文学はいいものが揃っていると思います。

 私の好きな児童文学は主に、明治から大正、昭和に多くの作品を残した作家達の作品です。
あの頃の日本語が一番美しいです。
新美南吉は『ごんぎつね』で知りました。
小川未明は小学生の時教科書に載っていた『野ばら』が大変印象深く、何度も読み返しています。
鈴木三重吉は『赤い鳥』のボスです。
有島武郎の『火事とポチ』に涙しました。

 で、今日は前に買っていた浜田廣助の『泣いた赤おに』を読み進めました。

村の人とどうにかして仲良くしたいと赤鬼はお菓子やお茶を毎日用意して、家の前には看板を立てます。
「ココロノ ヤサシイ オニノ ウチデス。
 ドナタデモ オイデ クダサイ。
 オイシイ オカシガ ゴザイマス。
 オチャモ ワカシテ ゴザイマス。」

でも鬼を怖がる村人は赤鬼の顔を見ただけで逃げ出してしまいます。赤鬼ががっくり来ているとこに、遠くから青鬼がやってきます。

 青鬼は赤鬼に「自分が村に行って暴れるから、君がぼくをやっつけてくれ。そしたらみんなは君をほめたてるから」と提案します。赤鬼が「そんなこと、きみにもうしわけない」と言うと、青鬼はもの悲しげな眼つきで言います。
「何か、ひとつの、めぼしいことをやりとげるには、きっと、どこかで、いたい思いか、損をしなくちゃならないさ。だれかが、ぎせいに、身がわりに、なるのでなくちゃ、できないさ」

 そして2人は計画通りに演じて、村人は赤鬼をすっかり信用し、家にも遊びに来るようになりました。
でも、赤鬼はずっと気にかかる事がありました。あの日以来青鬼が顔を見せなくなったのです。
 そこで、赤鬼は一日家を空けて青鬼の家を訪ねました。
家に青鬼はいませんでしたが、戸の前にはり紙がしてあるのに赤鬼は気づきます。
赤鬼はそれを読んで泣いてしまいます。

 はり紙に何とかいてあったか、みなさんぜひ自分の目で確かめてください。

美しい日本語がこんなに心に響くなんて...。
児童文学はけっして言葉がやさしいだけのお話ではありません。
読んだことがない方はぜひ読んでください。

いつか地元図書館の児童書コーナーを片っ端から借りてきたいですね。
児童書ってけっこう読み応えあって、こころに残るものが多いです。






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最終更新日  2006/04/09 12:05:56 PM
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