法律なんて怖くない!

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2008年04月05日
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カテゴリ: 倒産法




2支払停止

前回 は,破産法15条の「支払不能」についてお話しました。
今回は,「 支払を停止 」つまり, 支払停止 についてお話します。

(破産手続開始の原因)
第十五条  債務者が支払不能にあるときは、裁判所は、第三十条第一項の規定に基づき、申立てにより、決定で、破産手続を開始する。
2  債務者が 支払を停止 したときは、支払不能にあるものと推定する。


支払停止は,条文には定義がありませんが,弁済能力の欠乏のために弁済期が到来した債務を一般的かつ継続的に弁済することが出来ない旨を外部に表示する債務者の行為を言います。
そして,支払停止は,支払不能にあるものと推定されます。

支払停止の具体例として一番有名なのは,手形不渡りです。普通、手形は何としてでも払うものですから,手形を払えない以上は,もう支払能力が無いものとして支払停止になります。また,夜逃げをすればもう払う気が無いということですから,夜逃げも支払停止です。

ちなみに,破産について弁護士に相談しただけでは,他に特段の事情が無い限り,いまだ内部的に支払停止の方針を決めただけにとどまり,債務の支払をすることが出来ない旨をまだ外部に表示する行為をしたとすることは出来ないので,支払停止には当たりません。

さて,実は法人にはもう一つ破産申立の要件があります。
債務超過 です。

(法人の破産手続開始の原因)
第十六条  債務者が法人である場合に関する前条第一項の規定の適用については、同項中「支払不能」とあるのは、「支払不能又は 債務超過 (債務者が、その債務につき、その財産をもって完済することができない状態をいう。)」とする。
2  前項の規定は、存立中の合名会社及び合資会社には、適用しない。


債務超過とは,債務額の総計が,資産額の総計を超過している場合を言います。
おや?とおもわれるかも知れません。
会社は,銀行から融資を受けて投資をして,事業を発展させていきますので,債務超過の会社は珍しくありません。特に設立直後の会社のほとんどは債務超過だと言われています。
ですから,債務超過だからといって,何でも破産させて良いわけではありません。こんな条文があります。

(破産手続開始の決定)
第三十条  裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、破産手続開始の原因となる事実があると認めるときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、破産手続開始の決定をする。
一  破産手続の費用の予納がないとき(第二十三条第一項前段の規定によりその費用を仮に国庫から支弁する場合を除く。)。
二   不当な目的で破産手続開始の申立てがされたとき 、その他申立てが誠実にされたものでないとき。
2  前項の決定は、その決定の時から、効力を生ずる。


「 不当な目的で破産手続開始の申立て 」をすることが禁じられています。
つまり,たとえ債務超過であっても,嫌がらせ目的で破産の申立をしてはいけないということです。




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【参考本】


倒産法概説

この本は、破産法のみならず、民事再生法・会社更生法といった倒産関連の法律を横断的に解説してくれます。破産法・民事再生法・会社更生法を比較して学べます。
執筆者は学者の先生ですが、あまり固くなく、比較的読みやすい本です。





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最終更新日  2008年04月05日 08時21分24秒
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