マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2007.10.23
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<悠々と流れる北上川>

 8km地点を過ぎると少し先に川が見えた。岩手と宮城の両県にまたがる北上川だ。橋の手前に古い船着場の名を発見。江戸時代の北上川は舟が運搬の手段として活躍していたのだ。そしてこの辺りは確か伊達藩の領土だったはず。「青々と柳青める北上の岸辺目に見ゆ泣けと如くに」珊瑚橋の上を走りながら啄木の短歌を口ずさんでみたが、果たしてこれで正しかったのか。(笑)

 遥かに歴史を遡る古代の陸奥では蝦夷(えみし)が実効支配していたが、朝廷の命を受けて国府多賀城などから次々と討伐隊が送られ、征服後は最前線に城が築かれて行く。伊治(これはり:宮城県栗原市)城、胆沢(いさわ)城、紫波(しわ)城、徳丹(とくたん)城(いずれも岩手県)などがそうだ。その蝦夷征伐の際も本隊は北上川を舟で進んだようだ。そう言えばコースの6km地点手前、支流の和賀川に架かる橋が九年橋と言う名前だったが、きっと「前九年の役」から採ったのだろう。

 10km地点から、コースは完全に北上川沿いの道になる。時々強い向かい風。そして畑には真っ赤なリンゴの実。道端で熱心に応援してくれる集落が多く、中でも12km地点の黒岩集落では、地元のウグイス嬢によるゼッケンと名前を読み上げながらの応援が嬉しかった。

 12km地点から20mほどの登り坂になり、少しだけランナーを抜く。18km地点で再び北上川に架かる昭和橋を渡る。風が吹き抜ける川面に数十羽の鴨が泳いでいる。この辺りから歩き出すランナーがボチボチ目に付く。ずいぶん多くのランナーに抜かれた私だったが20km地点でもまだキロ6分を切るイーブンペースを維持している。練習不足の割には案外順調だ。

 25km地点手前で3度目の北上川。橋の名前は中央橋。雨が降り出したのはこの辺りだったろうか。晩秋の岩手に降り注ぐ氷雨。天気予報と違って大荒れになったが、これもまたレースのうち。ASで初めてバナナを食べエネルギー補充に努める。そしてペットボトルにはアスリートソルトを6粒ほど混入。気温が低めでも用心するに越したことはない。

 中央橋を渡り切ると再び往路に戻った。帰路の黒岩集落は26.5km地点。冷たい風に乗って流れて来る、ウグイス嬢の心のこもった応援が心と耳に暖かく響く。ランナーにとっては何ものにも替え難いサービスだった。






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Last updated  2007.10.23 18:49:55
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