リフォーム営業マンの鑑


年齢はたぶん、20歳代前半だったと思いますが(4年前)、本当に、彼から私は「プロ意識」というものを学んだと思います。

具体的には

〇 現場をしっかり監督している。とにかく現場に来てくれる!

屋根の作業をしているときは、屋根にまで登って見てくれていました。実は、彼は高所恐怖症気味だったらしいですが、この仕事をするからには、と克服したそうです。途中営業に回ることがあっても、スタート時に今日の作業をしっかり説明してくれたり、職人さんとの顔つなぎをしてくれました。

〇 (当然のことですが)リフォーム・建築の知識が豊富である。
さまざまな素材(床材の知識くらいなら主婦でもあるよ!)や施工方法について、十分な知識があり、きちんと説明してくれる。Tさんは、本当に知識豊富で、配線のことや、ドアのつけかた、それはもういろんな提案を先に先にしてくれました。4年経った今でも、「ああ、これしてよかった」と感謝の毎日です。

〇 職人さんたちとのコミュニケーションがしっかりとれている。
かといって、甘っちょろいつきあいではなく、不十分なところはしっかり指摘する。Tさんは、一度、クロス職人さんが、その日に持ってきたクロスが一部足りなかったということで、もちろん、すぐに取りに帰って事なきを得たのですが、次の日には、担当を替えていました。「あんな杜撰な仕事をする業者は、もう使わない」と言っていました。でも、他の職人さんたちとは談笑したり、施主の私との間をつないで、職人さんとの会話をしやすくしたり、要望も言いやすくしてくれました。


〇 職人さんとの打ち合わせが十分に行われている。
営業マン自身が、職人さんと温かく、厳しい関係が持てているから、打ち合わせがしっかりできていました。本当に安心していられたし、その日の作業の内容もこちらにもしっかり話してくれていました。
何より、Tさんが現場に頻繁に来てくれているので、それが一番の安心でした。


〇 施主の夢・願いをかなえよう、いい家にしよう、という情熱がある。
どんな小さな話にも、真剣に耳を傾け、「それならば、こんな風にしましょうか。夕方には見積もり出して電話しますから、それから考えてくれはったらいいですよ」と、こちらが思いつかないような提案をしてくれる。
時には業者にかけあって、ワンランク上の設備を値切ってくれる。(実際には夢のまた夢だった素晴らしい玄関ドアをかなり安くしてもらいました。)


とにかく、当時育休中だった私は、このときの大工さんとともに、Tさんの仕事に「プロ意識」を感じ、その後の自分の仕事においても彼を意識したことが多かったと思います。

彼は専門学校で建築を学んだ、と言っていました。でも、もっともっと専門的なことを知らねばと勉強を重ねているようでした。

私が彼から感じた「プロ意識」とは

〇 自分の仕事に誇りを持っている。
〇 自分が動いてできることであれば、積極的に「動く」。
〇 仕事で人を幸せにしようと思っている。
○ 厳しさと温かさを兼ね備えている。
○ 人とコミュニケーションがしっかりとれ、人が好きである。
○ 常に向上心があり、仕事の知識に関して貪欲である。
○ 仕事のためなら、自分の弱点を克服できる精神力がある。

授業でも、生徒たちに何度か彼の話をしました。
本当に彼からは多くのことを学びましたし、出会えてよかったと思っています。


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