[投射兵器](参考の数字)
イチイ製の長弓(初速43m/sec)から射られた90gの鋼鉄製鏃の矢のイニシャルエナジーは83J
鋼鉄製の弩(初速62m/sec)から発射された100gの太矢のイニシャルエナジーは192J
50m飛翔した時点での残存エナジー→(太矢52%・矢73%)
[想定目標]
A.鎖帷子を着用した11-12世紀の騎士
装甲貫通に必要なエナジーは鎧下(linen jack)の防御効果と合わせて120J
長弓の場合、例外的な強力持ちの強弓で至近距離のみ 貫通
弩の場合、平均的な弩で20~30m程度の距離ならば 貫通
B.ミラノ式鎧(2mm中炭素鋼焼き入れなし)を着用した15世紀の騎士
装甲貫通に必要なエナジーは鎧下(pad)の防御効果と合わせて281J
長弓の場合、 貫通は不可能
弩の場合、 鋼鉄製弩でも貫通困難
アジャンクールでは最初のフランスの急襲戦術に対して5,000~6,000の弓兵が3~4回射撃してるから、15,000~24,000の矢が降り注ぐことになる。
騎馬隊の数は1,000~1,200騎。矢の1%がうまく当たったとしても150~240騎が損害を受けるので12~24%の損害。
歩兵だと敵陣に到達するまでもっと時間がかかるからもっと多くの矢を浴びる。
フランスの歩兵が到達するまでに3分くらいかかって、弓は10秒で1回の射撃と想定し、少なくても90,000の矢が降り注ぎ1%でも900人の損害がでる。
フランスの歩兵の第一波は8,000人だから、これも10~13%の損害。