星の髪飾り

星の髪飾り

2006/01/20
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 その日は加奈子の誕生日だった。
梅雨は明け、強い太陽の日差しが街の緑を、急ぎ足の人を、ビルを照りつける。
夏、例えばひまわり。あのずうずうしく偉そうに存在を表現している元気な花。
たとえば、このざわめき。この活気が他の季節にあろうか?

 あれからあいつとの接点はない。
5月の終わり、旅行の土産が間接的に課に届いたことはあった。 別に接触しなければ、凄く気になるわけでもなし、と加奈子は思う。 仕事も順調だ。 この夏をどう過ごすか? 加奈子は夏が大好きだからだ。
人は、いつでも不安と、ある種の自信とを行ったり来たりしているものだ。

は、誰かに支えられ自分で前を意識して生きなければならない。

 社に着き、ほっとした時だった。 デスクの電話が鳴った。
「おはよう、企画室の高倉です。」
「あ、お久しぶりです、おはようございます。」
あいつだった。 その電話の受け応えで牧島が加奈子を見ている。
一瞬、間があったからだ。
「その後、仕事はどう?」
「まあまあです。おかげさまで怒鳴る人もいないから順調で助かってます。」
「そう」
「・・それで今日は?」
「デスクの右上の書類の上に大きな封筒があるから」

まただー、なんだあいつ。
加奈子は振り回されまいと思いながら、その封筒を開けた。
妙な気分。 
 ~Happy-Birthday~それはあいつの手書きの文字と、パースだった。 そこに描かれたそれは、あいつの設計士としての実力を密かに思わせるもので、美しい部屋の光景だった。 それがなぜか、嫌味なく描かれ加奈子の心を捉えた。           
                つづく





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最終更新日  2006/05/09 03:52:23 PMコメント(0) | コメントを書く


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