星の髪飾り

星の髪飾り

2008/07/28
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「今日は新人が盛り上げるのよ。 それが恒例なのよ 」

 え~! それ聞いてないし! 

同時期に入った若い子ふたりは 「 セーラームーン♪ 」 を強制されてるし(笑)

 オバサンは何をどう盛り上げればよいの~ぽっ

結局、お酒の力を借りて18番を歌い、ピンクレディーと、ソフトバンクのCMで外人が

踊ってるアレ♪  Morning Train を真似して踊った。 

 アホ丸出し~ 盛り上げたか盛り下げたか? だけど。

帰宅は通常10分の家路まで、ジグザク歩きで20分

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

      「しなやかに散れ」 スポット 5


 常磐道を下りる頃には雨は上がり、フロントガラスの雫が微かに揺れていた。

路面は冷めた光を映し、辺りに見知らぬ町の匂いが漂っている。

高速を走っている間、僕等はほとんど口を利かなかった。 話した事と言えば、カーテンの

奥を覗き込んだ僕に「後ろは寝返り不可な仮眠スペースで、女と寝る時は重なりゃいいんだ」

等、僕が適当に流す類だった。 ライターをつける音、車線変更のウインカーの音、裕介の鼻歌。

くねりのない高速で虚ろな時が過ぎていた。


 守谷パーキングエリアにはたくさんのトラックが息を潜めており、裕介のトラックは特別

目立っていた。 深い闇が目を覚ますような絵は、まるで映画のセットようだった。

「自販で何か買ってくる。どうする?」

「降りるよ」

 シートからの慣れない着地を見て裕介が笑った。

僕は浮き絵に触れながら裕介の後ろを歩いていった。

「桜、好きか? 」

「ああ」



 和奏からのメールに気付いた裕介が、振りかえって「女か?」と訊いた。

「い、妹。 外泊は滅多にないから」

「友達って? どこに泊まるの?ってか。 女はウザイ。 歳とると話が途切れないしよう」 

「お、お袋がいないからちょっとは心配してるんだ」

「そうか・・・・・俺等、お互い何も知らねえんだな」

【さっきの工場の先輩の話が真実なら、君は社長の愛人の子。 自由で孤独な走り屋】

 秋の風に肩を窄ませながら、自販の前のベンチに腰かけ、僕は裕介の喉仏を見ていた。

【道に迷って辿り着いたコンビニで君とぶつかり、エロ本を買わされた。

やっと決まった仕事場に一匹狼が桜を連れてやってきた。 君は散り際が潔い桜に惚れ、僕は

花びらの舞いを惜しむ。 なのに僕が自然でいられる相手は、少なくとも今は、君だけだ】

「俺を育てた婆ちゃんはよ・・・・去年まで浅草で団子を売ってたんだ。

正月過ぎに境内でコケて、その後認知症っぽくなってケアーハウスへ入ってよ。 だんだん

おかしくなって・・・・」

「そう」

「俺の顔を見ても、今は笑うばっかりで・・・・こっちが辛くなるぜ」


              続く


                          Photo By  鬼太郎姫さん





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最終更新日  2008/07/29 06:40:33 AM コメント(21) | コメントを書く


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