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2007.07.27
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カテゴリ: イラン代表
失望にも値しないゲームだった。ガレノイ率いるチームメッリの韓国戦でのパフォーマンスは、ドイツ大会での失敗からなにひとつ進歩を見せていない現状を浮き彫りにした。FW陣はけっきょくひとつのゴールもあげる事無く大会を終え、一見アリ・ダエイの引退が響いているかのような錯覚を覚えるが、むしろ問題は中盤にあった。アリ・キャリミは前回大会での活躍が嘘のようにゲームから消え去り、時折見せる輝きも決定打とはなり得なかった。そしてボランチのネクナムとテイムリアンはゴールこそあげてチームを勝利に導いたが、決してイランの攻撃のリズムを生み出していたとは言いがたい。なにより両者の守備面での軽い守備は致命的で、これはザンディにも言えることだが足先でボールを奪おうとしては相手の突破を簡単に許す場面が相次いだ。ここにハミド・レザ・エスティリのような選手が居れば不恰好でも危ない場面では体ごとぶつけて相手の攻撃を防いだことだろう。また二人の弱点はタイプが似通っており、ともに攻撃的なセンスを有するもドリブルでボールをしっかりとキープし中盤で攻守のバランスをとる能力に欠けていることだ。オサスナとボルトンで成功のシーズンを納めた両者だが、はたしてこれがイランの最高のボランチコンビだろうか。

旋律 、 らしさ の欠如はドイツ大会の後に何度も口にしてきたが、結局それらがここまで改善することは無かった。だが すすむべき道 で指摘したハシェミアンの1トップでのインパクト不足は未解決だったが、ホセイニが素晴らしい活躍で期待に応えたことは大きい。今大会唯一の収穫と言ってもいいだろう。
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不安定なレザイーを支え、ほとんどの場面でパーフェクトな守備を披露。読みが鋭く出足のいい守備を連発し、エアバトルでもほとんどの場面で制空権を握った。スピード不足から何度かスピーディなドリブラーの突破を許した事もあったが、これからのチームメッリの守備を同じ25歳のノスラティとともに形成することは明るい材料だ。

またPK戦で批判を浴びたタレブルーだが、彼は確かに国内リーグでは有能なPKストッパーとして知られている。だが決して国際経験の多くない、しかも4試合で1分もプレーしていない彼をあの場面で投入したガレノイこそが批判されるべきであって、120分の戦いを目の当たりにした若いGKに勝敗を決する場面を委ねるべきではなかった。彼の動きが気負いから硬くなっていたのは明らかだった。またガレノイが批判されるべきはエナヤティ、ハティービ、といった選手に固執し、ついぞショジャイーに1分もピッチを踏ませなかったのは理解しがたかった。そして大会前に打ち出したザンディのSB転向も、守備の混乱を招くだけであった。

キャリミは少し代表を離れるべきだろう。モチベーションの低さは目に余るものがある。マハダヴィキアはまだまだ引退には早すぎる。彼自体の出来は決して悪くは無かった。ハシェミアンに関しては1トップで起用するべきではない。ボーフム時代のように3トップの左でプレーさせるほうが彼の良さは出るはずだ。トップにマドセン、右にフライアーを置いた攻撃は実に魅力的だった。ガレノイはむしろエナヤティをトップに据えるべきではなかったのか。どちらにせよ彼らベテランを固定することなく若手にチャンスを与えることが今後の建て直しには不可欠になりそうだ。

さて、代表の強化を語るうえでクラブレベルでの成功は欠かせない要素だ。ACLではセパハンが健闘しているが来月半ばからは国内リーグもスタートする。そこでいくつかの注目点をあげておきたい。今はまさに移籍シーズンで様々なチームから主力の入れ替えが盛んに行われているが、その背景として語らなければならないのがパス・テヘランの解体である。このテヘランにホームを置くチームは軍隊のチームである為、徴兵を迎えた若手を受け入れ、アジジやネクナムが在籍時には優勝も果たしているが、テヘランにクラブが集中する現状からクラブを地方に移すという異例の措置がとられた。そしてチームはパス・ハメダンと名前を変え母体もそのまま引き継がれることになったのだが、これにより主力の放出が相次ぎ移籍市場を活性化しているのである。

PP.jpgまず、もっとも移籍市場を賑わしているのがペルセポリスことピルーズィだ。マダンチ、カービィといった攻撃陣の流出が相次いだが優勝チームであるサイパから モフセン・ハリリ セペル・ヘイダリ を獲得。彼もイランB代表でハリリ同様に国内での評価も高く、先日のWAFF優勝にも貢献した。さらに驚きだったのは前述したパスからモハンマド・ノスラティを獲得。これで彼らの守備面での補強は国内最高クラスのディフェンスラインをもたらす事になった。さらに私のお気に入りである ハニフ・オムランザデ をもキャンプに帯同しているようだ。中央をノスラティとヘイダリが固め、右には シェイス・レザイー が鎮座する様は圧巻だろう。また中盤にはフーラドから強引な突破が持ち味の メイサム・ソレイマニ も補強。彼はACLでも活躍した経験があり実績も十分。さらにFWには2部で12試合8ゴールを叩き込み得点王になった大型FWのファーハド・ヘリフハフを獲得。そして監督には先日の韓国戦でも話題になったアフシン・ゴトービが就任し、エスティリとともに名門の覇権奪回に尽力することになる。

--------------Vaezi
-Sheys---Bagheri--Nosrati--Heydari(Saha)
--------P.Nouri----Ashoubi
--Soleimani------------Vahedi
--------Badamaki----Khalili

SS.jpg
そしてライバル、エステグラルも決して静観の構えを見せない。アクバルプール、バオーをUAEに売りさばき、カゼミもセパハンに譲ったが昨季ペイカンで素晴らしいシーズンを過ごした モフセン・バヤティニア を獲得。釜山アジア大会で日本からゴールを奪った男は代表から遠ざかるもパス、ペイカンと充実したシーズンを過ごし名門に移籍することでふたたび代表復帰の可能性を模索する。さらにイラン最高の左ウイングである マニイー

-------------------Talebloo
---Amirabadi--Montazeri--Ghorbani---Sadeghi
-------------Ravankhah----Pouladi
--------------------Jabbari
--------Borhani---------------Maniei


Estiil.jpgナサール・ヘジャジといえばアリ・パルヴィンの動向も見逃せない。このピルーズィの英雄は2部チームであるエスティール・アズィンを手に入れると、瞬く間に豪華補強を敢行する。トルコでドラッグ騒動を起こしたカヴィアンプールに10番を与えると、エステグラルからは暴漢アリ・アンサリアンを獲得。その相棒にはパスからイラク代表アーメドを獲得。さらにGKに至ってはミルザプールに、元ピルーズィで活躍したダヴォウド・ファナイー、さらにペイカンから元ピルーズィで元代表のモハンマド・モハンマディといった代表クラスを次々に補強。そして左サイドには エイディザデ を、中盤には愛息 モハンマド・パルヴィン に、U-23代表でペイカンのプリンス、ミラド・ヌーリにピルーズィからベテランで両サイドとボランチをこなすセェイエド・アバシや元ピルーズィで代表も務めたベテランボランチのペジマン・ジャムシディなどを加えた。さらに攻撃陣にはエステグラルのカメルーンの大型FWクウェイケにU-23代表で元マラヴァン、ペイカンのモハンマド・ゴラーミンをも加えた。そして昨日エステグラルからファーハド・マジディの実弟で右サイドのスペシャリストであるファルザド・マジディまでも補強に成功。まさに獲得した選手だけでスタメンが組めるほどの戦力である。キャプテンはハメド・カヴィアンプールが務めるようだ。メンバーだけを見ても来シーズンのIPL昇格は必至だろう。

-----------------Mirzapour
Abbasi----Ansarian---Ahmed------Eidizadeh
-----------------Kavianpour
----Fr.Majidi------Palvin-------M.Nouri
------------Gholamin----Kwike

以上のチーム(エスティール・アゼン以外)がダエイ率いるサイパを追うことになる。そのサイパは中盤の要であるダリウシュ・ヤズダニとモフセン・ハリリを放出したほかは現状を維持。ピルーズィが触手を伸ばしていたジャラル・ホセイニもクラブとの一年間の契約延長に応じた。ハリリの穴埋めとしてメス・ケルマンから元エステグラル・アフヴァズでイランの市民権ももつブラジル人ストライカーのアドリアーノ・アウヴェスを獲得したくらいか。そしてACLでの活躍が期待されるセパハンも中盤に噂されるホセイン・カゼミを補強(エステグラルに残留の可能性も残っているようだ)した以外はWAFFで控えを務めた大型GKアバス・モハマディと ホジャット・ザドマフムード を獲得したのみで、さほど大きな動きはない。

移籍期間は残されており、まだ大型移籍の可能性が残る。国内リーグが盛り上がってこそ、代表の強化が図れるだけに各チームの成功が楽しみである。





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Last updated  2007.07.27 13:05:01
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