2006.10.09
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カテゴリ: モンハン日記


 武器の重量は此方の方が遥かに上だ、迎撃という形であれ、打ち合えば弾き飛ばされるのは向こうの方である筈だった。

「――フゥッ」

 だが、予め弾かれることは予測済みであったのか、その反動を利用するように相手の身体は旋回し、間を置かずに弾かれた剣とは逆の掌に握られた刃が、逆袈裟に跳ね上がってくる。

 それを仰け反るようにして回避する。超高温の焔を秘めた刃は、大気を焦がしながら先程まで自分の頭があった場所を奔り抜けて行った。

 だが、身体を後ろに傾けたこの体勢、追撃があれば三度目の回避は不可能だ――故に。

 手首を強引に返して、振りぬいた大剣で、相手を目の前の空間ごと斬り上げる。

 飛竜の――否、古龍種の甲殻すら斬り砕く大質量の刃は、如何なる鎧を纏おうとも、人間である以上、致命的な損傷を受けるであろう。

 が、それもまともに喰らえば、の話だ。



「危ねぇな、今のは当たったら痛いじゃすまねっつの、殺す気かよ」

「抜かせ、人の脳天狙ってそのクソ熱い双剣を叩きこんできたのは誰だ」

 此方は大剣を背に負い、いつでも抜刀出来るように柄を握り締める。

 じりじりと間合いを計りながら、二人は表面上はいつもの如く軽口をたたき合いつつ、互いの一手一挙動に眼を光らせていた。

「ふん、どうやら本気みたいだな」

「俺はいつでも本気だ」

「本気であっても正気であるとは限らないけどな」

「言ってくれるじゃねぇか」

 此方の挑発にギチリ、と音を立てそうな形相で、獰猛に口元を吊り上がらせる。

 灼熱を纏った双剣を交叉させ、男――アンブは嗤った。

「安い挑発だが……乗ってやるよ、感謝しな」



 疾さでは鬼人化した双剣使いに敵うべくも無い。

 元より、対人戦において、破壊力はあっても小回りに欠ける大剣使いの自分が不利なのは承知の上だった。

 だが、負けるつもりは毛頭無い。

「言って分からない奴には身体で理解させるのは、基本だよな、うん」

 呟きながら腰を落とし、全身の神経を眼前の相手に集中させる。



「言ってろ、終わった後に宗旨替えしてるのはお前の方だ」

「…………」

「…………」
















「だからメイドっつたらベッキーさんに決まってんだろうがこのボケぇぇぇぇぇぇっ!!!」


「てめぇは小説読んでねぇのか、ヴィーヴィータソが最高に決まってんだろうがダボがぁぁぁぁぁっ!!!」




































終われ。








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Last updated  2006.10.09 23:20:09
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