もえぞーるHOUSE( ゜Д゜)y─┛~~

序章

序章


「キャー!!」

女子生徒の悲鳴を聞き付けた教師達がぞろぞろと屋上に現れた。
すぐに私は取り押さえられ、校舎内へと連行されていく。
私が去り際にふと振り返ると、一人の女子生徒が冷たく微笑んでいた。
再び沸き上がる怒りに何度も抵抗したが、教師達の手を振り解くことはできなかった。
私はそのまま会議室へと連れられ、屋上での出来事を根掘り葉掘り聞かれることとなる。
しかし、私の必死の言葉は誰の耳にも届かず、有らぬ疑いを掛けられ追放された。

「もう君を我が校の生徒として在籍させるわけにはいかないんだよ!」
「君があいつらを殴ったのは事実なんだからな!」

呆然と会議室をあとにした私に、一人の女子生徒が歩み寄ってくる。

「私が辞めるから……もうこんなことしないで……」
「あんたは悔しくないわけ!?」
「だって……私は強くないもん……」

震えている少女の肩に手を置くと、少女はそのまま泣き崩れてしまった。
ボロボロの制服を身に纏い、体中痣だらけの弱々しい少女。
今にも崩れてしまいそうな体で、どこか現実を見ていないような瞳。
まるで心がどこかへと行ってしまったかのように、少女は固まり動かなくなった。
その姿を見て見ぬ振りする教師達にはもう、私の声は届かない。
私がどんなに叫んでも、私はもうよそ者だという顔で睨み付けてくるだけ。
しばらく少女のことを見つめていたが、少女の両親の出現でその場を去ることに。

「あなたが娘をこんなにしたのね!?」
「違います……私はただ……」
「あなたのことは学校に抗議させてもらうわ!!」

更に込み上げる怒りが、頭の中をぐちゃぐちゃにかき混ぜていく。
一体何が正しくて何が間違っているのか、善悪の区別は一体誰がどのように付けるのか。
それすらもわからないまま、判断する余裕もないまま、私は抑えきれずに叫んだ。

「もう私はよそ者なんだよ!!」

昇降口まで必死に走り、出口の辺りで足下がふらついた。
もう立ち止まる気力はなく、そのまま倒れそうになったところを誰かに支えられる。

「大丈夫か!? 何があった!?」

声を聞いた途端に涙が溢れ、悔しさを抑えきれずにその場で泣き叫んだ。

「ダメだった……私はただ許せなかっただけなのに!!」

そんな私をそっと包んでくれる優しい香りが、今でも心の中に残っている。



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