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2004.10.16

(7)

テーマ：映画館で観た映画(8682)

カテゴリ：アメリカ映画

老いは「マイナス」ばかりではないのだと、

不安ばかりの人生が
経験によって裏打ちされる。
不安はいつかの経験に比べられるのだ。
それよりも容易いかどうか、
それよりも困難かどうかで。

フランク・コービンのもとへ、
NASAがなにを今さらと頭を下げにやってきた。

機能不全に陥り地球に落下する状況で、
システム設計者であるコービンに
助けをもとめに来たのだ。
「チーム・ダイダロス」が再び召集させる。
相変わらずヤンチャな飛行機野郎ホーク・ホーキンス。
遊園地のローラーコースターを設計していたジェリー・オニール、
タンク・サリバンは田舎の牧師だったが、
自ずと皆、血が沸騰するように盛り上がり、
最高のメンバーが再び顔を揃えた。
だが「チーム・ダイダロス」には辛い記憶があったのだ。

1958年、米国初の宇宙飛行士は

あれからもう40年もの月日が流れている。

「チーム・ダイダロス」がしゃしゃり出て、
面白くない連中がいるのは仕方がないことだろう。
今度は若い宇宙飛行士が彼らをヤッカミ、
かつて米国初の宇宙飛行士チンパンジーを選んだ

だが四人は苦しいとされる訓練も、
彼ら流の楽観的な前向きさで乗り越える。
模型での模擬飛行訓練は最新のシステムにうろたえながらも
明確な判断と直感で見事な着陸を見せる。
教科書に載っていないことは
自分の人生には書いてあると言わんばかりに。

それでも乗り越えられないものがある。

ガーソンの企みで二人の若い宇宙飛行士が同乗したが、
初の宇宙「チーム・ダイダロス」は愉しそうだった。
だがこの任務は予想以上の困難なものとなる
ロシアの通信衛星には四つの核弾頭が搭載されていたのだ。
若い宇宙飛行士はこっそり弾頭の処理をしたが、
システムの方が制御不能に陥ってしまう。
しばしの時間を稼いだコービンだが、
もうどうにもならなくなっていた。

Fly me to the moon
And let me play among the stars

癌であったホークの最初で最後の宇宙旅行。
四つの核弾頭と抱いて宇宙を愉しみながらである。
そのホークの決断もコービンたちの決断も、
自分の経験と照らし合わせて、
もうどうしようもないと判断した故。
仲間を助け地球を助けるという
望んでいたわけでもないが、
今における最善の方法を彼らは選んだ。
自分の人生と照らし合わせて。

「チーム・ダイダロス」初めて宇宙へ行く。
すべてはホークの最後の表情に込められている。

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