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光と風のリムセ
???
だるい。
バスの終点から歩いてもう1時間以上が経過している。
手には50年以上昔の地形図。
目の前には獣道なのか雑木林か分からない道らしきものが
続いている。
いや、これはれっきとした「道」である。
正確には「道だった」と言うべきか。
ここはかつて、隣の県とを結ぶ唯一の峠道だった。
往時は「大路」と呼ばれるほど交通が盛んで、
トラックやバスが頻繁に行き来していたらしい。
しかし、狭くて断崖が続く険しい道が続き、事故が絶えなかったため、
麓からバイパスが整備され、今ではそのバイパスのトンネルで
すぐに隣の県に行けるようになったのである。
その新しい道が出来たのが50年前。
それ以来、この峠道は使われなくなり、沿線にあった集落も
すぐに廃れていき、今では完全に廃村となっているようだ。
その証拠に、最近の地図を見ても、今歩いている峠道も集落の名前も
何も載っていない。
そんな所を俺は今、歩いている。
社会に馴染めず引き篭もっていた俺は、
この街から出たいとずっと思っていた。
子供の頃に親から聞いた、今は亡き祖母の家のことを思い出したことがある。
祖母の家は田舎の中でも本当に田舎で、
山奥深くにあると子供の頃に聞いたことがあった。
その場所に行こうと思い、
親に何度聞いても教えてくれず「知らない」「分からない」の一点張り。
どうして教えてくれないのかしつこく尋ねると、
「行きたくても行けない場所」なのだとか。
親が言うには
「何度か行ってみたけど、その場所にはたどり着けない」らしい。
どうしても知りたい、と詰め寄ると、
「絶対に行かない事」を条件に地名を教えてくれた。
インターネットや図書館で調べた結果、
その地名は50年前に消えた集落であることが分かり、
当時の地形図を取り寄せて「行かない」約束を破って
こうやって来たのだが・・・
50年の歳月は景観を大きく変え、
道だったところは雑木林となっており、
地形図がなけれはどこが道なのか分からず、遭難しているに違いない。
しかし、地形図を見ながら歩いているにもかからず、
親が言っていたとおり、集落跡はおろか、道路の跡以外、
何も廃墟らしいものが見当たらない。
そろそろ見えてきてもいい頃だが・・・
やはり親が言っていたように「行きたくても行けない場所」なのだろうか・・・
少し疲れたので、傍にあった岩に腰をかけて休む事にした。
食料などを入れた大きなリュックを下ろし、一息つく。
ひゅぅぅぅぅ・・・
風が鳴る。
ひゅぅぅぅぅ・・・ちりん。
ん?
聞きなれない音がした。
ひゅぅぅぅぅぅ・・・
・・・・・
・・・・・・・・・・
しかし、その音は一度きりで、鳴ったのかどうかも定かでなくなってしまった。
ん?
ふと前をみると、黒い鳥がとまっていた。
しかもずっとこっちを見ている。
なんだ?
少し動いてもその鳥は逃げようとしない。
ふーん。
こっちを見るなら、俺も睨んでやる。
・・・
しばらくするとその黒い鳥が飛んでいった。
その時
ちりん・・・
あ。
あの音は黒い鳥の音だったのか。
しかしどうやったらあの音が?
・・・
考えても無駄か。
再び立ち上がり、荷物を背負って歩き出した。
時間はあと2時間で夕暮れになってしまう。
あと2時間、村が見つからないとこのまま野宿になってしまう。
まぁ村とはいえ、誰も住んでいないのだから、
野宿と変わらないか。
しかし、
やはり気になるのが「鳥」である。
さっきの黒い鳥といい、
みんなこっちを遠くから見ている気がしてならない。
鳥は警戒心が強い生き物なので、見るのは分かるが、
何故かすぐには逃げようとしない。
まるで俺を見定めているかのように・・・
道はさっきよりも廃れ方が酷くなり、
もう道と呼べるものはなくなってしまった。
あたりも暗くなってしまい、もう地図も読めなくなり、
今日はこれ以上進まない方がいいか。
仕方ないけど、ここで野宿しよう、
と足を止めたその瞬間。
「かちり。」
そんな音がしたように感じた。
え?
さっきまで雑木林しかなかったはずなのに・・・
突然、目の前に村が現れたのだ。
村とはいえ、人が住んでいる雰囲気は感じられず、
やはり廃村なのだろうが・・・
さっきまで何も無かったぞ?
どういうことだ?
人が住んでいたらしい家の跡が10軒ほど残っていた。
水田か畑らしい跡もあった。
しかし、何より目が引かれたのは、
他の集落より数段高い場所にある家だった。
気のせいか、他の家よりは保存状態がいいように見えた。
突然現れた廃墟に戸惑っていたが、
これで野宿は避けられる、
そう思った俺は、そのまま村の中へ進むのであった。
「そう、あれが・・・」
ひとりの人間が村に入っていく様子を遠くの木の上から見ていた者がいた。
その左腕には黒い鳥。
あの人間の前で睨んでいたあの鳥である。
「ふふ・・・どうなるのかしらね」
その口元は怪しい笑みを浮かべていた。
バサバサっ
その音と同時に、その木から誰もいなくなった。
その木の下には大きな黒い羽が残っていた・・・・
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