ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

家出


私には耐えられなかった。
家に帰っても喧嘩ばかりで暴力をふるわれる。
何でもなくても喧嘩している親は、私の調子が悪くなれば、輪をかけて喧嘩した。
親や親戚、学校の先生達からも弱いのは私の精神力が弱いからとか怠けてるからだと攻められる事もしばしば。
でも、私は確かに身体は弱かったけれど、病気を理由に出来ないと言った事はなく、よほどの事がない限り普通に過ごしていたのだ。
それどころか登校拒否児を迎えに行ったり、先生達の雑用の手伝い、友達からの悩み相談、ジュニアリーダー、ありとあらゆる事をこなしていた。
そんな周囲の期待に応えたいという気持ちが、気が付いた時には、自分を追い詰める形になっていて、家にいるのも学校にいるのもイヤになり、家出をしたのだ。
とにかく、そこにいたくなかった。

行くあてもなくて、ただ逃げなきゃという一心で駅に向かった。
来た電車に乗って、ボケーッとしている所で、駅員さんに捕まり、交番に引き戻された。
お巡りさんは、根掘り葉掘り聞いて来て、色々悟ってくれた。
そこに授業の空きの先生が迎えに来て(しかも短パンにTシャツで(^o^;)学校に戻された。
談話室につれてかれると担任が来て叩かれた。
『うざい』
一言だけ残して教室に戻った。
帰宅の予定だったようだけど、親に連絡したら断られたようだ。
所詮、そんなもんだと思って、クラスに戻り、笑い話にしていた。
クラスの仲間は『お前、捕まってんなよ』と笑って迎えてくれた。
誰を何を信じていいかわからなかった。

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