楽しい南の島

うひゃひゃの2日目。

くえとぺこらの変なハワイ
アラモアナの痛い砂の巻


夜が明けて、ビーチに行きたい、くえぺこら。

ところが、起きる時間が遅すぎて、
すずちゃんとこぐま君は出かける所だった。
「遅すぎー! 置いて行っちゃうよーーーん。」
と冷たい。

「それじゃあ、ね、ね、アラモアナで会いましょう。」
必死にすがりつき、
1時間後にアラモアナビーチで落ち合うことに決定!
だって、大勢の方が楽しいに決まってるもの。

顔を洗って、日焼け止めを塗ったら、さあ出発だ。
すっぴんとはなんて便利であろうか。

1階のレストランで、サンドイッチがテイクアウト出来る。
金色髭の兄ちゃんに、ツナサンドを注文した。
これを食べながら行けばいいや。

待つことしばし。
出来上がったサンドイッチは、
バスケットボールを半分に切ったくらいの大きさ!
「でか!!」
でも楽勝でしょ。大食いくえぺこらの向かう所敵無し!

「パク!うえぇぇぇ。」
この世で、ただひとつの大っ嫌いな食べ物、アルファルファがたんまり。
臭くて死にそう!
どうしてよりによって、こんな所に入っているんだ!!

くえちゃんも、アルファルファが嫌いだなんて知らなかった。
アラモアナへの道を、2人は涙を流しながら、
大きな大きなツナサンドを、食べ食べ歩いていったよ。

途中のおみやげ物屋さんで、ゴザを買った。
すずちゃん情報によれば、ビーチマットよりも寝心地がいいらしい。
それに、折りたたんでバッグ状になるから持ち運びに便利だし。

アラワイ・ヨット・ハーバーのヨットを眺めながら、
「なんだかさー、花の匂いがするよね。」
「うん。どうしてだろうねー。」

ホゲーっと脳天気なくえぺこらは、
近づいてくる黒雲に気づく筈も無く、タラタラ歩いていった。

歩いているうちに、段々天気が怪しくなって来て、
風が、心地よいを通りすぎて
ビュービューと吹き始めてはいたけれど、

「ちょっと、風強くない?」
「ああ、海風だからでしょ?」
「そっかー。」
いたって呑気なのである。

待ち合わせは、アラモアナ公園のベンチ。
少し早く着いたので、ビーチにでてみると

バチバチバチバチバチバチバチ…!!!!
砂が飛んでくる!飛んでくる!
バチバチバチバチバチバチバチ…!!!!

「いてててててて!!」
「ぎゃ!! いたーーいよ!」

緊急避難!! ショッピングセンターに逃げたい!
でも、でも、待ち合わせがーーーー。

仕方が無い!
2人はベンチの上に体育座りをして、
さっき買ったゴザを身体にグルグル巻きつけて
海を背にして、
「たーすけてーーー。」
「たーすけてーーー。」
と叫んでいた。

もちろん、ジョギングおじさんや、お散歩おばさんの
人気者になったことは言うまでもないよね。
みんな、にこにこしてたもん。
…………………。


マック・ショックの巻

2人が見世物になっている頃、すずちゃん達は、
「こんな嵐の中、外にいる馬鹿はいないだろう。」
と勝手に思い込み、
のーんびりとヤミヨーグルトを食べていたらしい。(怒)

ところが、馬鹿はいたんだよー。
いつまで待っても、だーれも来ない。見捨てられたくえぺこら。
風はますます強くなり、ゴザも吹き飛びそう!!

「でもー、ここで待ち合わせって言ってたよねぇー!」
「言ってたぁ~~!」
語尾も風にさらわれる。
バタバタバタバタ、ゴザははためくアラモアナ・ビーチ!!

ようやくすずちゃんは、ハタと気づいた。
「ちょっと待ってよ。くえちゃんとぺこらの組合わせー?」
こぐま君も、気が付いた。
「こりゃ、大変だ!! 常人と一緒にしてはいかーーーん!」

吹き飛ぶ寸前の2人の前に、やっとすずちゃんが駆けつけて来た。
「おそーーい!」
「遅いよぅ!!」
フクレルくえぺこらに、すずちゃんは言った。
「ったく、もう! 少しは状況というものを考えなさい!!」

あら、そうだったのね。
でも、悪いのは私たちなの???

頭の先からつま先まで砂だらけのくえぺこらは、2人に連れられて、
マクドナルドに行き、サイミンに挑戦!!
「きゃーきゃー。楽しみ。」
「どんな味かな?」

カップヌードルの器みたいなカップに入って
そいつは登場した。
中身は、スープと麺とネギとナルト…。
ナルト?ふーん。
透き通った、薄い色のスープだよ。

「どれどれ?」
??????
ラーメンの味を想像していた舌には、何とも奇妙な味がした。
関西系のうどんのつゆに、砂糖を入れて甘くしたような味?
というか、確かにダシの味もする。
けど、中華っぽい香りもする。でも、甘い。
麺は細めのストレート麺。
白っぽいからカンスイは使ってなさそうだ。

全体的に?な味。
珍しい食べ物だった。

一緒に注文した、トロピカル・パンチも真っ赤で、
まずくは無いけど、何とも言い難い味だったし、
チキンナゲットには醤油が付いてくるし。
世界中、どこに行っても同じ味!
そう思っていたぺこらにとっては…、

「カルチャーショックだ!! マクドナルド!!」

2日目午後を読む


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