20日(月)朝8時半、20数名の皆さんが市役所ロビーに集まり、市に対しての面談をお願いしました。
当初は断られ続けましたが、「市民の生命に関わること」と皆でお願いし、ようやっと会ってくださることになりました。
私たちが待つ部屋に、都市整備部長、再開発担当主管、政策室長と共に入って来られた市長の一言目は 「失礼だ、失礼」。
アポ無しでの訪問は確かに失礼かもしれません。でもどれほど求めても具体的な説明がされない、ズサンとしか思えないような安全管理のもと、今日から工事が始められようとしているのです。市税を投入したほぼ公共事業の、です。
代表世話人から「市民生活の安全・安心に責務を負う当局におかれては、多くの市民の不安や懸念に応えて、市・組合共催もしくは市当局出席の上の説明会を」と要望したところ、市長は 「法律にのっとって、ちゃんとやっている。責任果たしてるじゃないですか」
市長にとって、市民の安全・安心や市民との合意は二の次なのでしょうか?
西口整備を組合方式の再開発事業でやると決めて、多額の税金を投入しているのは、まさに東村山市です。その再開発組合は、3年後(予定)に事業が完了したら解散して存在がなくなりますし、周辺生活道路での事故対策などは、組合のみでは行い得ません。
通学路にあたる化成小や7中、4中に通う子どもたちの安全確保も当然、市の責務です。
15~40年後にならないと判らないアスベスト健康被害の問題を含め、市民が市に説明を求めざるを得ない課題は多大にもかかわらず、組合施行の事業だから市の責任外と言われたようにしか受け取れない、残念きわまりない対応でした。
参加した市民からは「東村山に住んでいることが恥ずかしい」といった声が漏れていました。
この後、都市整備部長らに改めてお願いをしましたが、市長の判断として「市からの説明はしない」ことが再度回答されました。
一方、カクリボウル前の工事現場では、朝7時半から、「生命を最優先に考えて」「アスベスト処理は充分な工期と費用で」等々、手作りのプラカードを持った皆さんが、今のまま工事が強行されることのないよう見守っていました。
市との話し合いが物別れに終わり、午後から着工するという情報が飛び交いました。しかし昼を過ぎても動きはありません。
午後3時から、現場で記者会見を開きました。
4時前に会見が終わり記者が立ち去るのを見計らったように、組合事務局、警備員、工事会社の作業員や見たこともない背広姿の人たちが数十人で一斉にやって来ました。
しかし組合事務局次長や工事責任者はいるものの、組合の理事も事務局長も、もちろん工事会社の社長も、市の職員も誰もいません。
「こんな形での着工は待ってください」と事務局次長と話をしている目の前に、工事用機材を乗 せたトラックが入ってきました。きっと近くで待機させていたのでしょう。
それから約2時間、雨が強くなる中でにらみ合いが続きました。
そしてその間も、市に対して「とにかく現場へ出てきてほしい」と何度もお願いの電話をしましたが、「いません」「どこへ行ったかわかりません」「連絡も取れません」という返事があるだけです。
真っ暗になった6時前、組合事務所に市の職員がいるらしと聞き、代表2名でお願いに出向き、ようやく都市整備部長が出てこられて「今日のことを理事者(市長・助役)に伝える」と約束され、事態収拾となりました。
これに先立つ5時頃、組合が現場から110番をし、警察官が待機するということになりました。話し合いを求めてお願いを続けた市民に対して、あの段階でどうして警察を呼んだのか、本当に残念でなりません。部長判断で返してくださったようですが。
市民は、決して対立を望んでいるわけではありません。
行財政の厳しさが暮らしに影を落とすなか、やり直しのきかない大事業です。
できるかぎり広い市民の理解と安心のもと、みんなが喜べるようなまちづくりが進むことを心から願っているのです。