御園野球クラブ

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野球豆知識

野球豆知識2へつづく


〔野球豆知識  NO.11 〕

■ 斬新な練習方法について


自分も含め皆さん 斬新な練習方法やトレーニング方法にすごく引かれると 思います。
これをやることで、飛躍的に技術が上達するのでは?

今でも専門書を購入したり、自分とやり方が違う話を聞いて試したりしています。

現状に満足するのではなく、新しい練習方法やトレーニング方法を研究し、
実際にやってみて、自分自身が体で理解でき初めて指導しますが、これにより 自分自身のレベルを高めなくてはなりません。


ですが、それと同じくらい大切なことは、今やっている練習をいかに充実させるかが もっと大切なことと思います。

練習の基本的な流れはほとんどのチームは同じです。アップ、キャッチボール、 ノック、バティングです。

この練習の質をもっと、もっと高めていく努力をメンバーの一人、一人が考え なければなりません。

決まった練習の流れに流されてはいませんか?
ノックを受けているのではなく 受けさせられてはいませんか?
打つのではなく、打たされてはいませんか? 投げるのではなく、投げさせられてはいませんか? このことは指導者だけの責任ではありません。
個人個人の意識が低ければ やらされる練習になってしまいます。

表題の斬新な練習方法やトレーニングは、今行っている練習パターンの プラスアルファ的なものです。

野球というスポーツは型が決まったスポーツです。
この決まった型の中で 「正確性」や「スピード性」、また、駆け引きするスキルを高めなくてはなりません。
これらの「スキル」を高めるためには『反復』が最も大切です!

今やっている練習をもう一度見つめ直し、質を高めていってください。

それには、「最終的な目標」、「中期的な目標」、「一日の中での目標」、「一つ練習の中での具体的目標」を立てて練習を実行してください。

目標なくして反省はできません!

その反省なくして上達はありません!

まずは、チョットした目標をきめてから、はじめましょう!!!







〔野球豆知識  NO.10 〕

■ 野球は技術のほかに大切なものについて


野球を長く続けていくうえで、技術の習得はとても大切ですが、技術の習得と 同じくらい大切なものは 「親からの評価」と考えます。

子どもさんの試合観戦や練習の見学後、帰宅した子どもさんに対して

「今日は良かったな」 「今ひとつだったな」

こんな一言で 「もっと練習をして、今度はもっと良い言葉を貰おう」という 気持ちが芽生えてくると思います。

また、両親との会話、野球だけではなく学校での出来事などなど・・・・・

その日にあった出来事全てを最初から最後まで聞いてあげることです。

どんなにたわいのない話でも、全てをきちんと聞いてあげることです。

これは自分の経験を基にしたことですが、全てを聞いてもらえたことが大きな 支えとなり、安心感を持てました。

子どもにとって、最初から最後まで聞いてもらえたことが一番の喜びであり 安心感につながると考えます。

子どもさんはご両親との会話を楽しみに待っていますよ!






〔野球豆知識  NO.9 〕

■ エースになるための重要な要素について


身長が低いよりも高い方が速い球を投げるためには有利であることは間違いありません。 また、体が完全にできあがっていない小学生から中学生くらいの間は身長の高低による 速球の有利、不利は大きいかもしれませんね。 しかし、あくまで身長が高いと言う有利さだけです。投球における速球、コントロール、 キレは身長だけが全てではありません。 条件的不利は、体の力 全ての限界線を焦らず少しずつ上げていくこと、そして その力をいかに投球に活かし、ボールに伝えられるかを追求し研究、練習する ことで十分補えます。

★ 鍛えた体をいかに野球に活かす方法

いくら下半身が太くても、身長が高くても素早い反応ができなかったり、バランスが 無かったりすれば、大きく、重い荷物を身にまとっているだけになります。

強い筋肉、それを動かすための俊敏性や柔軟性、バランス感覚、そしてそれを 継続して動かしていくための持久力。これらをバランス良く練習し、野球の中で活かす ことが目的です。 体を大きくすることを目標にするのではなく、トレーニングをしていたら自然に大きく なった このように気楽な気持ちを持って望んで下さい。

よく「体が小さくて・・・」という悩みを持っている選手が一杯いますが、投手を含め 身長や体重だけで、優劣がつくものではありません。

身長が低くて細身の体でも、大活躍する選手は多くいます。

その差を埋めるのが技術であり努力なのです。

成長期にある小学生、中学生期は、朝食、昼食、夕食は必ずしっかり食べましょう。

その上で、プロテインやアミノ酸などの栄養補助サプリメントをプラスアルファーとして 摂取することは、今後の体力作りを考える上で有効な方法です。





〔 野球豆知識 N.8 〕

■ クイックモーションについて

中学生や小学生のほとんどが、とにかく素早く動作をすれば良いと言う意識を持っていると思います。そうするとボールのリリースポイントが安定しないため、なかなか思ったところにボールがいかない(コントロールが定まらない)経験をお持ちと思います。

クイックモーションは、動作の全てを早く動かそうとしてはいけません。

フォームのある一部分を「ショートカット」するだけで構いません。
ショートカットするところは 「足を上げる」動作になります。「足を上げる」という動作は、投球の動作における力を蓄える作業だと、前号、前々号でも書きましたが、その作業をカットします。

この作業以外の動作は、振りかぶって投げる動作と全く同じです。早くしても遅くしてもいけません。
投球に必要な力を蓄える動作をショートカットしては投げられないのでは? このような疑問が出てくると思います。

この「足を上げる」という動作の代替がクイックモーションです。

★ クイックモーションの練習方法について

・ セットポジションの姿勢をとって下さい。

・ 上半身はそのままの状態を保持する。

・ 踏み出す足の膝を軸足の膝に軽くぶつけるように引き上げます。

→ 軸足側の股関節に体重(重心)を感じてください!

→ 体重(重心)を感じられなければ「足を上げる」動作の代替ができないため、スピードやコントロールが安定しません。

・ 両肩のラインは水平を保つことに注意してください!

急いでいても、やるべきことはきちんとやる!!!

ピッチングも普段の生活と同じですね。


下半身の体重移動が身につきますと、コントロールやスピードが安定してきます。




〔 野球豆知識 NO.7 〕

■ ナチュラルにカーブ回転するボールについて


前号NO.6で書きましたが、小学生や中学生に多く見られますのがカーブ回転の投球です。いくつかの要因で投球がカーブ回転します。

1. 体の回転が横回転になっている。

2. 体が開いた状態で投げている。

3. リリース(ボールが指先から離れる瞬間)するタイミングに腕が上っていない。

4. ステップした瞬間に投げにいっている。

5. 上半身(上体)が投げる前に前方にいってしまう。

6. ステップする側の足を上げた時にしっかりと、真っ直ぐに立てていない。  

以上のようなことがカーブ回転する原因であると思います。

★ カーブ回転するボールの修正方法


・ステップする側の足を上げた時にフラフラしていませんか?

・しっかりと立っていることができますか?

→ 余り肘の動きについては意識しないほうが良いと考えます。

→ 下半身の動きが安定してくれば、肘の動きは自然に良くなってきます。


ポイント:ステップしてから腕を振るまでの時間を作ることです!(体重移動)

イメージとしては・・・

ステップする足が地面に付く → 着地後、腕が動き出す
体重移動は、下半身の力を上半身に伝えると言う役目もありますが、同時に肘をしっかり上に上げてくるための時間も作ることができるのです。

肘の動き(上に上げる動き)については、肘を上に上げてくるときは、「手の甲」を頭の後ろにぶつけるように引き上げてくるイメージを持ってください。

● どうしてもカーブ回転が直らない小学生の野球少年の皆さん

ボールを投げるとき(リリースポイント)、投げての手の平を相手に向けるように意識して投げてみてください。



〔 野球豆知識 NO.6 〕

■ ナチュラルにシュート回転するボールについて


今回の豆知識は、故意にシュート回転をさせるボール(シュート)ではなく、ナチュラル(自然)にシュート回転してしまうボールについてです。

シュートして内角に食い込んでくるボールほど打ちにくいボールはないと思います。ですからシュート回転自体が悪いことだとは思っていません。まだナチュラルにカーブ回転するボールは大きな問題があると思いますが、今回のテーマはシュートです。

ストレートを投げようとしているのにボールはシュート回転してしまう場合に見受けられるケース上半身が横回転しています。 上半身を横回転させて投げますと、体が大きく開き、ボールの内側(人差し指)に力がかかり結果意識をしていないのにシュート回転のボールになります。

上半身を横回転で動かしますと、「肘」は前に出ず、横回転した体に引っ張られる状態になり、肘に大きなテンション(力)が掛かるため怪我に繋がる可能性が大ききなってきます。

このようなことからナチュラルシュートは良くないと言われます。

★ 修正するためには・・・

本来投球の動作は、足を上げることで投げる力を作ります。次に体重移動を行い、下半身・上半身・腕・指先へと力を順番に伝えていくことで、力があるボールを生み出すことができます。

伝えていく過程の動作は、回転ではなく「絞り、捻り(ひねり)」と言うイメージを持ってください。

踏み出してから体を横回転させる動きは、大きな、大きな力をロスさせます。

折角下半身を鍛え上げても、その力全てを使い切ることができないフォーム・・・それは上半身の横回転です。

修正ポイントは、しっかりと体重移動ができることが大前提ですが・・・ 投球時、右投手なら右肩を左の腰に持っていくイメージを持つことで、上半身を縦回転に修正が可能となります。

即ち、上半身が縦回転のフォームになってくれば、指先がしっかりとボールにかかるようになり、回転が良い真っ直ぐのボールが投げられます。

実際に投げる前に、1. しっかりと体重移動を行う 2. 利き腕の肩を反対側の腰に近づけるイメージで上半身を絞る シャドーピッチングを繰り返し行うと効果的です。

シュート回転のボールは決して悪くはありませんが、体が横回転すると 「肘」が心配です!



〔 野球豆知識ーNO.5 〕
■ ライバルに差をつける秘密の練習方法
             ★ 速球ピッチャーへの道のり    


小学生でも中学生でも特定の場所を鍛えるのではなく、体全体をバランスよく鍛えてください。
でも、敢えて言うのであればまずは 「 腹筋・背筋 」は基本中の基本です。これはいくら鍛えても、鍛え過ぎということはありません。

そして、ふくらはぎ、太もも、上腕が投手としてのポイントになってきます。

ここでもっとも大切なことは、 これらの筋肉を生活の中での動作を意識できるかが最も重要なことです。

練習時間だけが練習ではありません。

皆さんは実感していると思いますが、練習時間でライバルに差をつけるにはそれ相当の内容と量を
こなさなければいけませんし、限られた時間の中ではなかなか難しいです。

家に帰ってから練習する人は一杯いますが、人が余り意識しない、気にしない所にチャンスがあります。

何処でしょう?

家に帰る途中で練習する人は余り多くはないと思います。例えば、徒歩で通学しているのであれば、帰りは爪先立ちで帰ってみる。バスや地下鉄を利用している人は、投げ手の人差し指と中指2本で吊り革を持ち、降りるバス停まで爪先立ちの状態を保持するなど。

これだけでふくらはぎの筋力トレーニングになり、体全体のバランス強化にもなります。

また、授業中は椅子に浅く腰を掛け、背筋を真っ直ぐに伸ばした状態で授業を受けて下さい。

そうすることで腹筋や背筋の強化や投球時のフォームのバランスが安定します。

授業もしっかり聞けるし一石二鳥ですね!

「 簡単なことだ! 」と思われるかもしれませんが、こういうことを意識する選手とそうでない選手 このような小さなことで大きな差が生まれてきます。

明日から少し意識を変えてみてはいかがですか?




肩のメンテナンス




■ 肩の稼動域を広げるトレーニング



★ 投げる前の練習方法

1. 両手を大きく広げて立って下さい。

2. 両手を曲げずに右手と左手を交互に内側に回します。

イメージとしては、目の前にガラスがあります。
そのガラスを両手の持った雑巾できれいに磨くように両手を交互に回します。
できる限り大きな円を描いてください。

その時、肩甲骨の動きに意識をおいて行うこと!

3. 内側に右手10回、左手10回ずつを回したら、今度は同じ様に外側に交 互に回してください。

これも同じ様に腕を曲げずに10回ずつ行います。

◎ 投げる前に必ず行うように習慣化して下さいね。






〔 おまけの附録 〕

 肩甲骨の体操について (右と左の肩甲骨を離したり近づけたりする運動です)


1. 四つんばいになります・・・腕は肩幅よりやや広めにとります。
   足の幅は特に気にする必要はありません。 自然体でOK

2. 腕を曲げずに胸を床に近づけます・・・顔は正面に向けます。

これで肩甲骨同士は近づいています。

3. 肩甲骨同士を1cmでも近づけるように、ゆっくりと胸を床方向に押して いきます。

この時、ゆっくりと息を吐くように心掛けます。

4. ゆっくりと息を吸いながら元の位置まで体を上げていきます。

5. ゆっくりと息を吐きながら、両手を床につけたまま胸を床から遠ざけます。

ネコが背伸びをするようなイメージで顔は床を向きながら、背中を丸めます。
この時、肩甲骨同士は離れた状態になっています。
少しでも肩甲骨同士が離れるように、ゆっくりと息を吐きながら背中を 丸めましょう。

6. 息を吸いながら元の位置(1.)まで戻っていきます。

7. 10回から20回 繰り返し行います。

▲ 試合前 肩甲骨がスムーズに動作するための準備運動です。

▲ お風呂上りや寝る前のストレッチ運動としても試してみては?


怪我の防止のためにも、普段から肩甲骨を意識して動かすように心掛けましょうね!



                                        野球のルールの勉強会 2                       
■ 打者編                       
           1. 捕手がファウルフライをマスクで受け止めた。 アウトか?

手またはミット以外のものを用いて捕らえたものは捕球とはならない。

                       2. 捕手がフライを胸に当ててからミットで捕らえた。 アウトか?

アウトである。

                        3. 一死走者二・三塁、打者はカウント2-3から次の投球を空振り、球は打者の体に触れて後方に転がった。走者はい
             ずれもホームインしたが守備側から、今のはファールボールではないかと申し出があった。どのように処置をするか?

打者は三振でアウト。ボールデットとなり走者を元の塁に戻す。

                    4. 打者が一塁方向に緩いゴロを打った。捕手は捕球後一塁に送球したが、本・一塁間後半のライン上を走っていた打者
             走者の左腕に当った。どのように処置をしますか?

    ライン上は走路に含まれるから守備妨害とはならない。ボールインプレーで成り行きとなる 。 

                        5. 無死走者一・三塁でスクイズが行われ、投ゴロとなったが三塁走者は生還。投手からの送球を受けた捕手は直ちに一
             塁に送球したが、スリーフットレーンの手前で打者走者に当り、送球が転々としている間に二塁走者もホームインし打
             者走者も一塁に生きた。どのように処置をしますか?


    スリーフットレーンより本塁より、つまり本・一塁間の前半で送球が打者走者に当っても妨害にならないのでボールイ
               ンプレーである。
                    6. 二死走者三塁、打者のカウントは2-3、次の投球のとき三塁走者は本盗を行い投球に触れた。この投球はストライク
             だった。どのように処置しますか?

    打者には"第3ストライク"を宣告してアウトとし走者の得点は認められない。

                       7. 上の問題で無死または一死の場合の処置は?
                                      
               打者をアウトとし、ボールデッドとなるが得点は認められる。この場合、他の塁の走者は次塁への走塁行為があった
               かどうか関係なく、一個の進塁が許される。 

                       8. 同じく、走者二・三塁で投球がボールの場合はどのように処置しますか?

    ボールデッドとなり打者は四球で一塁、三塁走者の得点は認められる。二塁走者は盗塁の行為がなくても三塁に進
               ませる。

             9. 一塁走者が二盗のとき、打者がバッターボックスの前に出たので捕手は二塁に悪送球した。どのように処置します
             か?

     打者が妨害したので二塁に悪送球したと"球審"が判断した場合は、打者をアウトとし走者を一塁に戻す。

                        10. 一塁走者が二盗のとき、捕手の送球を打者が妨害したが、一・に塁間でランダンプレーとなり、野手が悪送球する間
             に走者は三塁に達した。どのような処置をしますか? 

     ランダウンプレーが始まろうとしたら、球審は直ちに"タイム"を宣告して、打者を妨害によるアウトにして走者を戻す

                       11. 無死走者一塁、二番打者が打つところを三番打者が打って、三塁打を放ち一塁走者は得点した。このとき守備側か
             ら打順が違うとアピールがあった。どのように処置しますか?また次の打者は誰ですか?

     二番打者が打つところを三番打者が打ったのであるから二番打者はアウトとなり、三番打者の打撃行為で本塁に
                進んだ得点は認められず一塁に戻す。従って、一死一塁で三番打者が再び打者となる。

             12. 五番打者が打つところを六番打者が打って二塁打した。次に五番打者がバッターボックスに入ってカウント1-2のと
             きに、守備側からアピールがあった。どのように処置をしますか?

    五番打者を抜かして打った六番打者の打撃が完了して、次に出てきた五番打者に一球を投じたときにアピール権
             はなくなり、六番打者の打撃行為は正当化される。従って次の打者は七番打者となり、五番打者のカウント1-2を引
             き継いで打席に入る。。
             13. 無死走者二塁で打者は遊ゴロを打ち一塁でアウト。この間に走者は三塁に達した。しかし打つときバットが捕手のミット
             に触れていた。どのように処置しますか?


   プレイ直後、監督からプレイを生かしたい申し出があれば、一死三塁とする。しかし、申し出がなければボールデッド
             とし、捕手の打撃妨害で打者に一塁を与え走者は二塁に戻す。

             14. 二塁走者が盗塁したとき、打者のバットが捕手のミットに振れ、打つことができなかった。どのように処置しますか?

    打者が打っても打たなくても、打撃妨害となる。打者には一塁が与えられる。原則として走者は元の塁に戻らなくて
             はならないが、二塁走者は三塁に盗塁していたので三塁にすすめる。

                    15.二死走者二・三塁、打者のバットが捕手のミットに触れながらも右翼前に安打した。三塁走者は生還、二塁走者は一
              挙に本塁をついたが、右翼手からの送球でタッグアウトになった。このとき攻撃側の監督から今のは打撃妨害である
             から打撃妨害の方をとって欲しいと申し出があった。どのように処置しますか?

   打者は打撃妨害されながらも一塁に生き、他の前走者も一個以上進塁しているので打撃妨害は消え、ボールインプ
             レーで監督の選択権はなくなる。得点は1点が記録され攻守交替となる。

             16.走者一塁、打者は一塁線上にヒットを放った。打球は一塁手の後方で審判員に当ったため、ボールは転々とライト方
             向に、一塁走者はホームイン、打者走者は三塁に達した。どのように処置しますか?

   ボールインプレーであるから打者の三進と一塁走者の得点は認められる。

 17.打者は三塁ゴロを打った。同時にバットが打者の手から離れて三塁手の前に飛んでいったため、三塁手はこの打球を
             捕れなかった。どのように処置しますか?

     守備妨害で打者をアウトにする。なお、ボールデッドになるから走者は進塁できない
。  





野球のルールの勉強会

■妨害:捕手と打者走者がぶつかったら?         

無死一・二塁の場面、打者はバンドしたが、一塁に向かう打者と打球を処理しようとした捕手がぶつかって捕手が転倒した。打者は一度よろけたが再び走り出して一塁に到着、守備側はどの塁にも送球しなかった。         双方とも意図的に相手を妨害した様子はなかったが、判定はどうなるのだろうか?                  

本塁周辺の場合は、どちらかが故意に妨害しない限り成り行きでボールインプレーである。        

■正規の捕球:グラブごと「送球」したら?         

強い当たりのピッチャーゴロを投手が上手く捕ったが、ボールがグラブの網の部分に挟まって外れないため仕方なく投手は手からグラブを外し、グラブごと一塁手にトスした。一塁手はベースを踏みながら、打者走者の一塁触塁よりも早く両手でグラブを受け取った。アウトになるのか?                  

アウトである。  

■インフィールドフライ:捕球できなかった時は?         

同点で迎えた最終回裏、一死満塁。打者は内野フライを打ち上げ、インフィールドフライが宣告された。しかしフライを追った二塁手は打球をグラブにも当てることができず、打球は地面に落ちた。数歩リードしていた三塁走者は、塁に戻ることなくスタート。二塁手はボールを拾って本塁に送球したが、捕手は本塁ベースを踏みながら走者の到達より早くボールを受けたが、走者にタッチせず、直ぐにボールを三塁に転送した。判定は?                  

インフィールドフライはボールインプレーであり、無死または一死、走者一・二塁、満塁のケースに適用され内野手が普通の守備をすれば容易に捕球できる飛球を指す。守備側のWプレーを防ぐためのルールです。         インプレーで打者アウトですから走者は進塁してもしなくても構いませんので、このケースでは、捕手は走者に対してタッグが必要となります。 インフィールドフライは球審(審判)が宣告して初めて有効となります。 

■打順:違う順番で打ってしまったら?         

一番A選手、二番B選手、三番C選手・・一回の攻撃、まずB選手がセンター前ヒットを放ち、次にA選手が打席に入ろうとすると、相手チームから打順が違うと抗議があった。どういう状態で再開されるだろうか?                  

一番打者はアウト、一死となり正規の次打者B選手が打席に入る。⇒打順違いの場合、ベンチはアピールの タイミングを考えて下さい。

■走者:二人のランナーが同じベースに触塁していたら?         

一死走者ニ・三塁の場面、打者が内野ゴロを放ち、二人の走者はスタートを切った。三塁走者は途中で間に合わないと思い戻ったが、三塁上には二塁からの走者がおり、三塁ベースに二人の走者が重なった。         守備側は念のため両方の走者にタッチ。アウトになるのはどっち?                  

ベースの占有権は前位の走者にあるため、二塁走者がアウトになる。逆に守備側は最初に三塁走者にタッグして次に二塁走者にタッグすれば三塁走者の勘違いで二つのアウトが捕れるかも? 

■投手:投球途中にボールがすっぽ抜けた時は?         

無死走者なしの場合。投手が投げようとしてモーションを起こしたが、途中で手からボールがすっぽ抜けて飛び出し、三塁と本塁の間のフェア地域で止まった。どういう判定になるの?ボールがファールゾーンで止まった場合は? 走者がいた場合はどうなるの?                  

球がファウルラインを超えたら投球としてボールが宣告されるが、ファールラインを超えなければ投球とはみなされない。走者がいるときは、球が投手の手から落ちた瞬間ボークが宣告される。 

■打撃妨害:バットがミットに触れたが、そのままうったら?         

一死走者一・三塁の場面、打者の振ったバットが捕手のミットに当たったがそのまま打撃を続け、打球はセカンドゴロとなった。三塁走者は思い切ってホームに突入。ゴロを捕ったセカンドは本塁も二塁も間に合わないと判断して一塁送球して打者走者はアウト。判定は?                  

監督の選択権があるが、無かった場合は一死満塁となる。

■キャッチャーマスク:手に持ったマスクでボールを止めてしまったら?         

無死走者一塁の場面で、投手の投球を捕手が小さく後逸。走者が走ったのを見てあわてた捕手は、反射的に右手に持っていたマスクでボールを止めてしまった。その後、捕手はニ塁に送球してアウトのタイミングであったが、判定は?                  

野手が帽子、マスク、その他着衣の一部を本来つけている箇所から離して、投球に触れさせた場合は一個の塁が与えられる。この場合はボールインプレーで、ボールに触れたときの走者の位置を基準となる。    

■牽制とボーク:ボークの牽制球の後に悪送球があったら?         

一死走者一塁の場面で投手が一塁へ牽制球を投げた。この時ボークが宣告されたが、帰塁できないと判断した一塁走者は二塁にスタートを切っていた。牽制球を捕った一塁手は二塁に転送したが送球が外野に抜ける悪送球となり、走者は更に進んで三塁に到達した。プレー再開は一死走者三塁で正しいか?                  

例えボークが宣告があっても一塁走者の三塁進塁は認められる。ボークのペナルティーが通常のプレーより有利になることはない。投手がボークをして、しかも塁または本塁に悪送球(捕手または野手のプレーも含む) した場合は、走者はボークによって与えられる塁よりさらに進めると思われる塁まで進塁することは自由である。一個の塁まではボークのペナルティーが生きているが、一個の塁を越えてからはボールインプレーとなってプレーはそのまま続けられる。つまり一個の塁を越えてからは、アウトはアウト、セーフはセーフということである。        

■スリーフットライン:捕手の一塁送球が打者走者に当たったら?         

打者がバンドし、打球はボテボテのゴロとなった。これを捕った捕手は一塁へ送球したが、送球は一塁ベースの5m手前でファールラインよりも内側を走っていた打者走者の背中に当たり、内野を転々。その間に打者走者は一塁を駆け抜けてセーフ。判定は?                  

走路外における場合は、守備妨害となり打者走者はアウト。 

■インフィールドフライ:打球が外野まで流されたら?         

一死満塁の場面、一塁方向に高いフライを打ち上げた。一塁塁審は即座にインフィールドフライを宣告したが打球は折からの強風で内野と外野の境界線付近まで流され、セカンドもライトも捕球できずフェアー域に落ちた                                      セカンドはボールを拾ってファーストに投げたが打者走者はすでに一塁に到達し、各塁の走者も次塁に進んでいた。この場合の判定は? ファール域に落ちて止まった場合は?                  

このままでよい。審判としてこのようなケースではインフィールドフライの宣告は早まってはならない。内野手が落下する打球を捕らえる構えをとり、しかも容易に捕らえることができると判断したときに宣告すべきである。         インフィールドフライは審判員が宣告しなければ適用されない。   

指導者はどのような判定をしますか? 次号をお楽しみにして下さい。



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