misty247

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2006.12.07
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カテゴリ: 自然を表現する文
 百名山も五十座を過ぎこれから後半にさしかかります。

 では見て回りましょう。


/\/\/\[黒部五郎岳]/\/\/\

 黒部五郎岳は富山と岐阜の県境、飛騨山脈に属する2840mの山です。谷には人の名前からきた名が少なからずあります。でも黒部五郎は人の名前ではありません。野口五郎岳という山もありますがそれも違います。五郎は岩場を指すゴーロの宛字なんだそうです。

・肩から圏谷の底へ急斜面を下る道には、真夏でもまだ若干の雪が残っている。底から見あげたカールは実に立派である。三方を岩尾根に包まれて、青天井の大伽藍の中に入ったようである。すばらしい景色はどこにでもあるが、ここは他に類例のないすばらしさである。

 百もの良い山を並べて、それら山がどう良いかを百の山の個性の差を持たせて言葉で書くことは、忍耐の要ることだと思います。通常、言葉では伝えられないとされていることをあえて書ききる、とにかく投げ出さずに書く、どこまでも歩きつづける根気よさが文の中でも歩を刻んでいるように感じられる最近です。

・確かに、世にもてはやされている北アルプスの他の山々に比べて、その独自性において少しも遜色のないこの見事な山が、多くの人に見落とされている。しかしそれでいい。この強烈な個性が世に認められるまでには、まだ年月を必要としよう。黒部五郎岳が To the happy few の山でああることは、ますます私には好ましい。

"To the happy few"はスタンダールがよく使った献辞です。日本百名山に挙げられる前は「少数の幸福な人たちの」山だったようです。



/\/\/\[黒岳]/\/\/\

 黒岳とは北アルプス中部にある標高2986mの水晶岳のことです。赤岳~黒岳間の岩には、光る水晶が中に入ってるとか。

・黒岳を立派に眺める場所が二つある。一つは縦走路中の赤岳と野口五郎岳との中間あたりから望むもので、二つの峰頭がキッと立ち、その頂稜からこごしい岩尾根が二、三条、谷へ向かって、巨獣の骨のように下っている。

「二つある」もう一つは雲ノ平からで、先の黒部五郎岳もここからの眺めが一番だと書かれてあります。
 黒岳山頂からの展望を筆者はここで細かく記しています。文字通り北アルプスのどまんなかにあって四周すべて山。眼下に岩苔小谷を距てて雲ノ平、向こう側に上ノ岳、左に続く黒部五郎岳、さらに遠く笠ヶ岳。反対側に野口五郎岳。

・それに続いて三ツ岳、更にその奥に後立山の峰々。それらの峰々を正確に指摘するのが、私の楽しい趣味であった。


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Last updated  2006.12.11 21:05:19
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