misty247

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2009.07.18
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カテゴリ: 私の歩いた山と道
 万葉集に「見れど飽かぬ」という常套句がある。いつまで見ていても見飽きるということがない、という景観賛美の言葉だ。今回の登山で、大山の北壁は本当に言葉通り「見れど飽かぬ」ものだなと強く感じた。宝珠尾根の東側から、元谷の真正面から、また夏道登山道の西側から、見飽きることなく眺めた。


▲大山北壁(上宝珠越付近より)

 5月の連休過ぎて新緑という言葉が聞かれはじめた頃から、なぜか無性に大山の緑に囲まれたくなって、ずっとその気持ちを引きずってきた。蝉の鳴き声が聞かれはじめた今週まで、地元の金剛・葛城はもとより御嶽山や近畿の屋根大峰を歩いてきたが、大山の魅力はよその山で代用できるものではないのだろう、大山への憧れは弱まらなかった。
 崩れる白い砂が、遠目には雪渓のように見える。草木の育たない砂礫の急斜面の並ぶ様が、森林限界を超して聳えているように見える。標高1,700m台の山であるのに、どこか北アルプスの山の風貌を備えている。弥山山頂のキャボク木道。日本海や弓ヶ浜を望む楽しみ。ブナの極相林。三鈷峰。砂すべり。TDLやUSJさながら、アトラクション満載のテーマパーク的な大山である。ただし山頂部は縦走禁止なので、ジェットコースターだけは運休しております、といったところか。

 夏道登山口を起点にして、土曜日の午後に三鈷峰、日曜の午前中に弥山、というのが、天気予報を確認しながら決めた今回の山行である。
 朝7時半に大阪を出発し、昼すぎに夏山登山口の駐車場へ着いた。参考までにETC休日特別割引を活かした高速料金は、松原ICから米子ICのひとつ手前の溝口ICまで片道\1,850だった。さらに嬉しいことに大山の駐車場は4~12月まで無料。
 石畳の道を通り、大山寺へと向かった。この道は日本一長い自然石の道だそうだ。日本一長いといっても、私が歩いたのは500mほどで、これぐらいの長さの石畳の道ならあちこちにありそうな気がした。下はどこまで伸びているのだろう。旅館や土産物屋で終わりのように見えたが、まさか500mそこらの石畳の道が「日本一長い」?


▲自然石の道       ▲大山寺       ▲金門      ▲中宝珠越付近より

 大山寺で登山の安全を祈願したあと、前回の大山登山で見逃した「金門」に立ち寄った。
 崩れゆく山、大山は砂防ダムがいくつも造られている。なかでも元谷下部に設けられた一番幅の広い堰堤は、その名も大堰堤と名付けれており、16両編成の新幹線が横付けできるかどうか判断に悩むほどの規模を持っている。石畳の道は疑ったが、こちらを「日本一長い」堰堤と言われたら素直に信じたであろう。
 幅の広い谷は、金門まで下ると幅数mに絞られる。考えてみれば不思議な地形である。これは頼もしい天然の頑丈な堤ではないだろうか。




▲二俣から下宝珠越への道

 ここはなかなかにきつい登りだった。多くの人が登る大山のメインルートである夏道コースも、階段の連続で体力的にはかなりきついコースだ。行者コースを登るのは私の知る限り一番ハードなルートだし、元谷は下り専用。駒鳥小屋から回るのは距離が長い。で、体力的弱者は休憩を多くとってゆっくり登るしかないが、水場のない道は荷を重くさせて、効率の悪い登山を強いられる。大山は、1,700m台という標高から想像される以上に厳しい山と言えよう。
 しかし、山麓の寺社を徘徊するだけではもったいない。頂上までは自信がなくても、六合目避難小屋までなら行けるかもしれない、と思う人はぜひ六合目を頂とみなして登ってみることをおすすめする。というのも、この六合目の小屋は展望のよい所に建っていて、大山の北壁が間近に眺められ、かつ日本海側の展望も山頂と変わらない眺めが得られるからだ。高くから弓ヶ浜を見下ろす爽快感。むしろガスに包まれやすい山頂以上に期待できるかも。  <つづく>






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Last updated  2009.07.18 13:54:50
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