勘違い男



友達の中学の同級生だったらしく、いろいろ話をしてるうちに「お茶でも」ということになった。
友達は昔話に華が咲き凄く楽しそう。
私はその話に入れず、つまらなく思っていた。
そんな私に気づいたのか、話し掛けてくれたのがHだった。

「名前は?」「誕生日は?」「どこ中出身?」といった、くだらない話だったが、
私はHのお陰で、少し楽しく過ごすことができた。

私も何か話さないと・・と思い「彼女はいないの?」と聞いてみた。
この質問がHを勘違いさせたのかもしれない。

その後Hから、電話番号を聞かれた。
その当時まだ携帯電話もない時代。おまけに好きでもない人に簡単に教えたくない。
私は困惑したが、友達の「もう友達になったんだから」という言葉に教えることにした。
その日から毎日電話がかかってくるなんて思ってもいなかった。

毎日電話がくるようになり、親もHのことを彼氏だと思っていたらしい。
Hは礼儀正しく人懐っこく、親もお気に入りだったようだ。
しかし私は好きになれないでいた。ていうか、友達と思っていた。

この時には私も「Hは私と付き合っていると思っているんじゃないか」という疑問が湧いていた。
しかし私の勘違いかもしれない。
もし聞いて間違っていた場合、「自惚れた女」と思われるのがいやで黙っていた。

Hと少し距離を置こう。と思った私は、Hからの電話を避けるようになった。
そしたら今度は手紙がくるようになった。
この手紙も「毎日なにしてるの?」とか学校であった出来事といった他愛も無い内容で、
「好き」とか「付き合って」などという言葉はなかった。

そんな中、私に4番目の彼氏ができた。
その噂をどこで聞いたのか、Hから怒りの電話がかかってきた。

「俺がいるのに、また男つくるなんて酷いじゃないか!
  二股かける気だったのか?
   黙ってれば俺には分からないとでも思ってたのかよ!」と凄い剣幕。
私は「私達付き合ってたの?」と聞いた。
すると「付き合ってただろ?!毎日電話で話して、手紙も出しただろ?」と。

えぇ~~~~?
電話で話したら、付き合ってるんですか?
文通したら、付き合ってるんですか?

その後彼は私の悪口を言いまわっていたようで、学校は違ったけど
その噂は私の学校まで広まった。

あぁ~勘違い男の復讐って怖いわ。
好きでもない人とは関わったらいけないと、17にして悟った私であった。












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