走り屋の男S



当時、踊りに行くかナンパに行くことを日課にしていた、私と悪友Y。
その日はナンパで有名な、地元の港に来ていた。

土曜日の夜とあって何人もの男に声を掛けられたが、遊びたいと思う男がいない。
夜中2時くらいになると、車も少なくなる。
今日は諦めるかぁ~と、帰ろうとした時に声を掛けられた。

私は見た瞬間もう決めていた。「この子と遊ぼう」と。
Sは私好みの可愛い子。2才年下であった。
悪友Yの承諾も聞かずに「遊び行こ~」という彼の言葉に「いいよ」と
そそくさとSの車に乗り込む。

適当にドライブしてたが、途中でSは後ろに乗っていたYと席を替われという。
後ろの席は、私とS。
最初はおとなしく話していたSだったが、そのうち私の手を握ってきた。
後ろの席で、前の2人には見えないと分かっているがドキドキする。

その私の様子を楽しんでいるようなS・・・こいつ可愛い顔して遊び人だ!
そう思っていると、Sはキスをしてきた。
あとでYに聞いたら、「そんなの気付いてたよ」・・やっぱり。

帰る間際、Sから「電話番号教えて」と聞かれたが「また何処かで会えるよ」
と言ってS達と別れた。

しかしそんな簡単に会えるはずがない。
半年ぐらい経ったある日、Sのことなど忘れていた私達はまた港にいた。
すると見覚えのある車が・・・私は思わずその車を追いかけた。
でもSは気づかない。パッシングしてやっと車は止まった。
怪訝そうな顔で私の車に近づくS。私の顔を見て、ようやく思い出したようだ。

この再会で私達は遊ぶようになった。
しかしSは免許を取ってまだ1年も経ってなく、車の方に興味あったようだ。
走り屋でもあったSは、私との遊ぶ約束もスッポかし走りに行った。

私も彼女のような彼女ではないような微妙な立場で、何も言えなかった。
1度だけ「そんなに面白いなら、私も連れていって!」と乗せてもらったことがある。
が、寿命が縮む!あんなの2度とゴメンだ!
Sも「女が横に乗ってると怖い」と言っていた。

私は「今しかできないことを思い存分やらせてあげよう」と思い、
あまり連絡しないようにした。
それから私達は会うことはなくなった。

それから数年後、Sとまた再会した。
しかしこの時もなんの進展もなく友達でいたが、また疎遠になる。
そしてまた数年後に再会。
この時もなにも進展なく・・・というか、兄弟みたいな感じだった。
そしてSは28の時に結婚した。

その後会っていないが、Sとはまた再会するような気がする。















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