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金融危機の中、資産運用で損失や含み損を出しているのは駒沢大だけではない。大学経営は冬の時代を迎えているが、教育機関としての重い責任を自覚すべきだ。
低金利が続き、リスクの高い金融商品で資産運用を行う大学が増えている。 日本私立学校振興・共済事業団 の平成17年度末の調査では デリバティブ取引 を行っていた大学・短大は75校あった。
国立大の資産運用は、法律で元本が保証されたものに限られている。これに対し、私立大の資産運用は原則自由になっている。
駒沢大は昨年度から外資系金融機関と契約して デリバティブ取引 を始めた。ところが金融危機で含み損が膨らみ、今年10月にあわてて解約したものの巨額の損失だけが残ったという。
大学側は、教育研究には影響がないとしている。だが損失を埋めるため、銀行から約110億円の融資を受ける際にはキャンパスの土地建物やグラウンドを担保にせざるをえなかった。
入試時期を控え、総長、学長らは留任した。大学経営の根幹にかかわる問題であり、学生らの動揺は小さくない。問題があれば隠すことなく、経営内容の透明性を高めることが重要だ。
南山大を運営する 南山学園 (名古屋市)をはじめ、その後も金融取引で損失を出した大学が次々と明らかになっている。この事態は深刻に受け止めねばならない。
少子化で受験生が減る中、大学は学費や受験料以外の 収入源を求める傾向 を強めている。金融機関から勧められるまま、十分なリスク認識もなく安易な資産運用に手を出すケースも多いようだ。教育機関がマネーゲームに巻き込まれるようであってはならない。
税制の優遇や私学助成などがある私立大などは、一般企業に比べ経営が甘くなりがちだ。今回の失敗を猛省し、大学経営の根本を見つめ直す必要があろう。
大学をめぐる環境は今後さらに厳しさを増す。高い経営判断と真に教育研究の質を高める地道な努力が一層求められる。
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