ももちランド

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星のクリーニング店




 だれかさんの家の庭のりんどうの下に、秋になると、一軒のお店ができます。く

つわむしとすずむしの〈星のクリーニング店〉です。「こんばんは。今年もこんな

におちてきましたよ。さっそくお願いします。」

もぐらが、大きな包みを持ってやってきました。

包みの中は、土で汚れた星でいっぱいでした。この星は、空から地球を見ているう

ちに、つい夢中になって、落ちてしまった星たちでした。

 「すぐにきれいにしましょうね。」 くつわむしは、大きなおけに星を入れる 

と、洗い始めました。

 ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ    ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ

 星と星がぶつかって、明るい音がひびきます。

 洗い終わった星たちは、すずむしがテーブルに置いていきます。きれいになった

星たちは、さっそくおしゃべりをはじめました。 

 「ぼく、鉄橋を渡る電車を見たよ。きらきら、とてもきれいだった。」

 「わたしは、仲良く寝ている兄弟を見たわ。とてもかわいかったわ。」

 「ぼくは、工事現場のおじさんを見たよ。」

 「そう。いろいろなものを見て、よかったね。さあ、そろそろ空に帰る用意をし

 よう。」  

 すずむしはこういうと、窓から空を見あげて、合図のベルを鳴らしました。

 リーン リーン リーン     リーン リーン リーン

 すると、りんどうの花に、ポッと明かりがともりました。

 りんどうの明かりに向かって、空から一すじ光がおりてきました。月の光の細い

道です。

 くつわむしと、すずむしと、もぐらは、光の道に星をのせました。

 「さようなら。ありがとう。」    「さようなら。気をつけて。」

 星たちは、うれしそうに空に帰っていきました。

 秋の夜空を見てください。星が、いつもよりたくさん見えるでしょう。

 それは、月の光の道をのぼっていった、あの星たちなのです。

 「あっ、おかあさん、虫が鳴いてるよ。」 だれかさんが、窓をあけていいまし

 た。

 ガチャ ガチャ ガチャ     リーン リーン リーン

 今夜もほら、〈星のクリーニング店〉が仕事をはじめました。

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