重大事項






「…葉?」
起きなくなった君を見て。
「お前は俺が倒す」
心に穴が開いたみたい。
「だから!!」
これは、
「他のことで死ぬなんてゆるさん!!!」
でかい。




やることがなくなったような。
本当は沢山あるのだろうが、わからない。
いつもはこいつを振り払って何かしていたのに。
膝をかかえて君の名を呼ぶことしか脳がないみたいに。

邪魔だってよく言った。
うるさいってよく言った。
嫌いだって繰り返した。




全部、嘘。




もっとそばにいて欲しかった。
もっと色々言って欲しかった。

大好きだったんだ。




ずっと、ずっと。


傍にいるって言ったのはお前なのに。
耳にたこができるほど好きだって言うって言ってたくせに。



嘘つき。



ずるい。




寂しい。




今、気付いた。


お前の愛情は俺の中に浸透しきっていたんだな。
お前なしでは俺は駄目みたい。



泣くことしかできなくなってしまったように。






「よぅ……」

「大好きだよぅ」

遅いかな?

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