阪神タイガース  われら猛虎党







藤本 ショートはオレだ!

 阪神の藤本敦士内野手(27)が9日、和歌山・上富田町の上富田スポーツセンターで、秀太内野手(27)とともに自主トレを開始した。昨季、鳥谷敬内野手(23)とし烈な定位置争いを繰り広げた藤本は「今年も遊撃のつもり。簡単に明け渡すのはどうか」と宣戦布告。岡田彰布監督(47)の頭にある「二塁・藤本、遊撃・鳥谷」案に、真っ向勝負を挑む。

〔 写真:自主トレ初日から、階段上りのハードトレを敢行した藤本(右は秀太)=和歌山県上富田町 〕


 清々(せいせい)とした表情が、新たな戦いへの決意を物語っていた。「まだ決まったわけじゃない。簡単に渡すのはどうかと思う」。昨季、1シーズンを通じて繰り広げた鳥谷との遊撃争い。身も心も疲れ果てた1年は、新年を迎えて完全にリセットされた。「反省しないといけないことは、去年のうちに反省した。今は前だけを向いているんです」。

 今岡の三塁コンバートにより、二塁と遊撃の2つのポジションを藤本、鳥谷、関本の3人が争っている。岡田監督は「鳥谷は遊撃、関本は二塁だけ」と位置づけており、ともにこなせる藤本は、双方の“穴”を埋める立場とも言える。

 だからこそ、負けられない。藤本は「僕はどこを守れ、と(監督から)言われてない。ということは、ずっと守っていた遊撃だと思っている」と反骨心をむき出しにした。

 敵は、自分自身だ。「去年は優勝した年に比べて、向かっていく気持ちがなかった。おごりがあったのは確か。チャレンジャーという気持ちを持ちながらやらないと…」。

 一昨年は初めて打率3割を残して悲願のリーグ優勝に貢献。しかし、昨季はオープン戦で・360の好成績を残しながらも、黄金ルーキーの鳥谷に開幕スタメンを奪われた。レギュラー奪回後、アテネ五輪代表として晴れの舞台で本塁打も放った(オランダ戦)が、帰国後は疲労による不調に陥った。シーズン終盤は、持病の腰痛も再発した。

 「1年やったからといって、誰も認めてくれるわけじゃない。3年なら3年。継続してできないと」。モチベーションすら失いかけたつらい1年が、戦い方を思い出させてくれた。大学を中退し、一度は野球をあきらめたこともある。どん底からはい上がる力だけは、誰にも負けないはずだ。

鳥谷も負けない 定位置獲るぞ!

 阪神・鳥谷敬内野手(23)が9日、ダイエーを自由契約となり、メジャー入りを目指している井口資仁内野手(30)の自主トレ地である沖縄・名護入りした。「一流選手の練習を見てみたい」と鳥谷から合流を直訴。1週間の井口との合同自主トレで遊撃の定位置奪取の足掛かりとする。

〔 写真:元ダイエー・井口(中央)らと自主トレをする阪神・鳥谷(左)=沖縄・名護市 〕


 合同自主トレを快諾してくれた井口に対し、鳥谷が誓ったのは遊撃の定位置奪取だった。「この経験を生かすためにもポジションを獲らないと、先には進めませんから」。井口の厚意に報いるためにも、藤本との遊撃争いは絶対に制しなければならない。

 鳥谷と井口は、ともに大学球界を代表する3拍子そろった大型内野手としてプロ入り。鳥谷が早大時代に井口が在籍していたダイエーの高知キャンプに参加。プロ入り後に親交を深め、オフには一緒に忘年会を行う仲となった。

 せっかくの縁をプライベートだけにとどめるのはもったいない。野球に生かさない手はなく、鳥谷から合同自主トレの話を持ちかけた。

 井口にしても、鳥谷は気になる存在だった。1年目は振るわなかった後輩に「いいものを持っているのに、持っている力を全然出していない」とゲキ。「阪神で空いている、ショートのポジションを獲ってもらわないと」とエールを送った。

 この日、大阪から沖縄入りした鳥谷は午後の練習から合流。「明日(10日)からは朝からできるので楽しみです」と胸を踊らせた。

 期間は1週間の予定。井口の自主トレメニューには体力強化面ばかりでなく、打撃練習など技術面も盛り込まれている。「どういう意識をしているのか、感じ取りたい」。井口という生きた教材を参考に、鳥谷は2年目の飛躍を期す。

今季も安藤が清原エグります!

 「番長」にもケンカ上等の内角攻めや―。阪神・安藤優也投手(27)が9日、西宮市内の鳴尾浜と甲子園球場で本格始動した。今年から先発に転向する安藤。昨年、死球を与えて、左手甲を骨折させてしまった巨人・清原和博内野手(37)に対しても、一歩も引かない真っ向勝負で挑むことを宣言した。

〔 写真:今季から先発に転向する安藤は、地道に自主トレに励んだ=鳴尾浜 〕


 たとえ相手が球界の「番長」でも、一歩も引くつもりはない。繰り広げるのは、過去の因縁もお構いなしの強気のピッチング。鋭く内をえぐり、そしてバッサリ切り捨てる。今季から先発に転向する安藤が、巨人・清原に対して、“ケンカ投法”を宣言だ。

 「昨年の死球?引きずりはしないですよ。切り替えてやります。外の球を打つのもうまいので、インコースも攻めないといけない。当てないようにしないといけないですが、厳しいところは攻めないと」

 昨年6月19日の巨人戦(東京ドーム)では、清原に死球を与え、清原は左手の甲を骨折した。シーズン中盤から終盤を棒に振るケガを負わせてしまったが、勝負の世界には付き物のアクシデント。その後、謝罪を済ませていることもあり、真っ向勝負を挑むのに、ためらう必要はない。

 中継ぎから、先発へ。外角中心の攻め方に、変化が出るのも当然だ。「先発では、4隅を使わないと。(1試合で)2回、3回と(対戦)するので。巨人の場合、外ばかりじゃだめ」。内と外を巧みに攻め分け、さらに「球種も増やさないと」と、目先を変えるスローカーブの習得を課題に挙げた。

 この日は、鳴尾浜でランニングとキャッチボール。その後は甲子園球場に場所を移してウエートに励んだ。正月は実家の大分でトレーニングを行うなど、調整に余念がない。

久保田 何連投でもする!

 阪神・久保田智之投手(24)と杉山直久投手(24)が9日、米・アリゾナでの自主トレに向けて関西空港から渡米した。今年からストッパーとなる久保田は、メジャー式トレーニングの吸収で「何連投でも投げられるようにしたい」と力強く誓った。

〔 写真:自主トレのため渡米する久保田(右)と杉山=関西空港 〕


 人生初の海外で、絶好のトレーニング方法を学ぶ。「環境がいいですしね」。高揚感を漂わせながら、久保田ははにかんだ。安藤、吉野も昨年12月に訪れたアリゾナ・テンピの施設での自主トレ。期間は5日間と短いものの、確立されたトレーニングで体づくりに専念する。

 見据えるのは何連投にも耐えられる肉体だ。「短いイニングだったらいくらでも投げられるように。連投でも先発とは違いますからね」。勝ち試合に投げ続け、1つも取りこぼさない。そのためにも本場のメニューを自分のものにし、ケガに強い肉体の完成に励む。

 同じ施設ではメジャー選手も自主トレを行っているが「話?しません。自分のことで精いっぱいです」と久保田。“虎の大魔神”への道はしっかりと見えている。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005年01月11日 02時05分54秒
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: