
(オープン戦、阪神4-7西武、6日、倉敷)カーンと左へ打ち上がった打球が、そのまま楽々、フェンスを越えていった。風もない。弾丸ライナーでもないのに、グンと伸びる。これが阪神・鳥谷の“秘めたる力”だ。両翼99.5メートル、倉敷マスカットスタジアムが、衝撃の放物線に揺れた。
スコアボードに浮かぶ数字が、早くも春の到来を告げていた。『153キロ』。昨年の日本一軍団を前に、阪神の新守護神・久保田の仁王立ちは凄みをましていた。
目を覆いたくなるような惨状だった。満を持して上がったオープン戦初マウンドで、阪神・福原が3回を被安打9、6失点。まさかの大炎上だ。
第2関門も突破した。先発ローテ候補の阪神・太陽が6日、2度目のオープン戦登板。昨年の王者相手に先発し、4回4安打ながら1失点に抑えた。