MORITA in Cyberland

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March 15, 2006
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ピカソ、ミロ、マティス、ポロックに、パウル・クレー、マックス・エルンストまで。

現代美術と言っても、コンセプチュアルなものを観ることが多かったので、こういう古典的巨匠の作品を観るのは久し振りです。

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一階は収蔵作品かな。

フライブルクを描いた絵は、写実的でありながら絵画的。
まるで写真のようにリアルな構図、筆勢を見せながら、絵画でしか表現し得ない作品世界は、「絵画」を観る喜びを十二分に堪能させてくれます。

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ざっと刷毛を流したような風景作品は、ラフに見えながら計算されつくした構成。

見過ごしそうになりましたけど、良く見るとすごいなぁ。


ライオネル・フェイディンガーの「橋」が良かったですね。

正直、私は抽象絵画って苦手で、いつも「何描いたんだろう?」から先に進めないのですが、この作品は、題名を見る前に「橋かな…?」と感じ、題名を見て、やっぱり、と。

で、題名を理解して改めて見ると、作者の中で再構成された何かが見えてくる気がして、作者との一体感、共有感を味わえます。

平面なのにインタラクティブ。
うん。この抽象画は楽しい。

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で、やっぱりミロは苦手。
そこまで「綺麗」とは思えないし、何かが見えてくるわけでもないですし…。
不快、ではないですけど。

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ピカソってコラージュもやってたんですね。


他にも数点。

ピカソって生涯に何作品創ったんだろう?
きっと、彼にとっては、食事をする、会話をする、と同じように、生活の一部として、絵を描くことが当たり前だったのかもね、なんて会話をしながら、見て回ります。

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題名を、時々辞書を引きつつ確認。


NOBUさんを随分お待たせさせてしまいました。

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緊張感漂うバランスの彫刻作品の題名は、直訳すると「武力によって圧迫された花」となります。

題名が分からなくても、緊張感は十分伝わりますけど、題名が分かることで見え方が変わる部分はありますね。

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塩田千春さんの作品が。

焼け焦げた椅子が並べられ、そこから天井に向けて、黒い糸が鼓の胴のような編まれ方で伸びます。椅子から立ち昇る黒煙のように。

インパクトはあるし、メッセージ性も強いのですが…。

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私の記憶違いでなければ、塩田さんは、2001年の横浜トリエンナーレの時、天井から吊り下げられた巨大な「ドレス」が泥水を浄化する、という作品を出品していたはず。

そう。

あの会期中に9.11は起こり、「何か」が変わりました。

あの事件がなかったら、私はこの作品のメッセージ性について語ったかも知れません。
この作品がドイツにあることの意味についても。

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しかし…あの後、アメリカ政権が世界に「NO」を叩きつけるのを、それに対してイスラム社会で「NO」の声が上がるのを見て、社会を糾弾し、告発するだけの作品には、物足りなさを感じるようになりました。

世の中が哀しみに満ちていることは、もう言われるまでもなく分かったから、その先を見せてくれ、と。

だから、トリエンナーレでの「浄化」のイメージについては(制作は事件の前ですから、事件に触発された作品というわけではありませんし、作品の見せ方についても美しいとは思いませんでしたが)、肯定しますし、翻ってこの作品を訳知りに語りたくありません。

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私はこの世界に「Yes」と言うし、見付けた「Yes」をこのblogでお見せしようとしています。

私が「お気楽社会人」を称するのも、その為の方便(いや、実際にお気楽にやっているのですけど)。

うわっ。塩田さんの話が、やたら長くなったな。

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美術館を誰かと回るのは久しぶりでした。
いつも1人でふらりと、なので。

でも、たまには良いものですね。

特に現代美術は、第一印象の好き嫌いとは別に、それぞれの「解釈」があるから、面白いのかも。

先日の「アートと話す/アートを話す」の時も、一番面白かった部分は、ワークブックにあった小さい子の書き込みでしたものね。

今度、現代美術を観に行く時には、どなたかお誘いしてみましょうか。






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Last updated  March 30, 2006 07:46:07 AM
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RonaldBus@ Transforming your landscape with gorgeous blue stone slabs. Understanding the Benefits of Choosing …
mrtk@jp @ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
浅葱斑@ 心のハレっていいですよね? こんにちは。 誕生日の暦から今の自分、未…
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