素敵なバーテンダー
オープンしたばかりの六本木ヒルズ。その中にクリスタルのバカラが直営し、バカラのグラスでお酒を飲ませてくれるバーがある。
その名も「Bバー」。聞いただけで高そうで、ちょっと腰が引けるけれど、せっかくここまで来たのだからと勇気を出して重そうなドアを押し開けた。
ここはお昼12時から朝4時までが営業時間。
(ちなみに私がお伺いしたのは午後2時。)外の喧騒とは隔絶された心地良い薄暗さと静けさ。洗練された雰囲気の素敵なバー。ここに素敵なバーテンダーがいる。
「いらっしゃいませ。」
静かに出てきたバーテンダーを見て、一瞬息が止まった。
・・・カッコいい。うわ、本物のハンサムだ。哀愁漂ってるよ。一緒に行った友人も隣で固まっている。
「テーブルになさいますか?カウンターになさいますか?」
「カ、カウンターで。」
カウンターに案内され、椅子を引いていただいた(敬語だし・・。)時には夢見心地。服装にも髪型にも隙がなく、人当たりのいい笑顔で接客してくれる。そして何より素晴しいのはその言葉遣い。敬語と謙譲語を見事に使い分け、客と店員の心地良い距離を感じさせる。
白ワインを注文した私に
「白ワインはニュージーランドの○○になりますが。」
「は、はいっ!」
バーテンダーがこちらを見るたびに血圧の上がる私には一体どんなワインなのか全く理解できなかったが、冷たくすっきりしていて、蒸し暑い中を歩いてきた私を心地良く潤してくれた。
残念だったのはほとんど会話が交わせなかったこと。いろいろ聞きたいことがあったのに・・・。どんなお酒が置いてあるか、バカラのグラスは何種類くらいあるのか、酒の種類によって使うグラスは違うのか、名前は何というのか、生年月日は?好きなお酒は?好きなタイプは?
(すみません。途中から間違えてます
バーを出てもなかなかバーテンダーの余韻から抜けられなかった。カッコいいってすごい威力。酒より何より私を酔わせました。
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