揚州

揚州

(仕事編)



今は、立派な社会人。でも人に言えないような過去もある。
どん底に落ちたら、這い上がって登るしかない。
苦労は人を強くする。

高校の同級生A

高校2年の時、
A君「うざ~っくて辞めるわ。」
と言って高校を辞めていった奴がいた、意外と顔も良い。
ちなみにうちの学校は進学校の普通科ブロック制の中では2番目。
頭もスポーツも中途半端な人間がたくさんいたように思う。
A君は性格も良くてクラスの人気者だった。

そいつと次に、ばったり出くわしたのは、真夜中のオートレストランだった。

暴走族のヘッドになっていて、バイク20台ぐらいで走っていると言う。
昔の面影はほとんど無かったが、相変わらず優しい男だった。
こちらは怖いお兄さん達ばかりでびびっていたのだが・・

それから、半年ほどの間に県でも指おりの大きな暴走族に膨れ上がり、一躍有名人になっていた。

ある時、新聞の三面記事で「県内最大級の暴走族を一斉検挙」と言う記事が・・

聞くとA君のグループだった。解散届を出し、頭で有ったA君は少年院送りに。

大体の人間がココで終わる、しかしA君は少年院で色々と考え再度人生をやり直す決心をして、大学検定試験を受験、合格する。その後教育大学を卒業して高校の教師になった。

県内では、顔が割れているため京都の高校に勤めていたという。
過去を一切黙秘して教師をしているA君だが、知らず知らずにその魅力にガラの悪い学生もA君の言う事だけは聞いたらしい。

タバコ、パチンコ、抗争、何でも肯定派だったが、その子供達に「自分の不祥事に対しての責任はきっちり自分でつける」事と「やりたい事を大人になってもやり続けると必ず道は開けてくる」と言うことを言い続けたとの事だった。
頭を低くして生徒の目線で接する。そして悪い方向に向かいそうな時は、とことん話し合ったらしい。

当然、生徒にも評判がよく今でも卒業生が挨拶に来るらしい。

ただ、そいつのえらい所は未だにその生徒達には昔の過去を話していない事だ。
話してしまえば今以上に人気も出るだろうが、それは自分の中で整理がついた。
そういう特別な目で見られることよりも、普通の教師として溶け込んだ状態で生徒と接したいのかもしれない。
過去の話より、今の生徒達にとって何が大切なのかを真剣に考えて話す事を優先している、自慢をしないA君はやはり偉いと思う。

これからも、頑張って欲しい。


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