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ALS治療に希望を~関連記事 等


難病ALS 進行関与の細胞特定、治療法開発に期待
2008年2月3日

 全身の運動神経が侵される難病「筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)」の進行に、神経細胞のネットワーク作りに重要とされるグリア細胞のうちの2種類が関係していることを、理化学
研究所などのチームが突き止めた。治療法の開発につながる可能性がある。3日付の米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス電子版に発表する。

 理研脳科学総合研究センターの山中宏二・ユニットリーダーらは、特定の細胞から遺伝型のALSに関係する遺伝子変異を取り除けるモデルマウスを作った。このマウスを使い、グリア細胞のうち、神経細胞を支え養う働きがあるアストロサイトから、変異型遺伝子を取り除いた。すると病気の進行が大幅に遅れた。また、傷んだ神経細胞を修復する働きがあるというミクログリアが病巣で神経細胞に障害を与えていることもわかった。

 ALSの進行を遅らせる有効な治療法として、この二つのグリア細胞を標的とした幹細胞治療法や薬剤の開発が考えられる。

アサヒ・コムトップへ
http://www.asahi.com/science/update/0203/TKY200802030175.html

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(以前の記事)
【筋委縮性側索硬化症、進行の仕組みを慶大教授ら解明!】
 2007年10月6日の読売新聞の記事にこんな記事がありました。

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 運動神経が破壊され、筋力が低下する難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)は、脊髄(せきずい)でアミノ酸の一種「D―セリン」が過剰に作り出されて進行することを、慶応大医学部の相磯貞和教授(形態形成学)らのグループが突き止めた。
 新たな治療薬の開発につながる成果で、英科学誌に発表した。
 ALSに伴う神経の破壊は、情報伝達物質であるグルタミン酸が過剰に神経を興奮させるために起きるとされている。このグルタミン酸の過剰興奮の一端を、神経細胞に栄養を与える「グリア細胞」が作るD―セリンが担うことも知られていたが、その仕組みは不明だった。
 相磯教授らは、ALSを発症させたマウスや、ALSで亡くなった患者の脊髄を分析。病気が進行するにつれてグリア細胞が増え、D―セリンの濃度が脊髄の中で高まった結果、グルタミン酸が神経を破壊する働きも強まっていることがわかった。一方、このアミノ酸の働きを抑えると、グルタミン酸による神経の破壊も抑えられた。

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(HK氏コメントより)
   疾病のメカニズムは一つではなく、さまざまな要因が複合的に作用し合って発症
   ・進行していることを言い表しているのだと思います。
   例えば、「がん」の場合、そのメカニズムには、がん細胞を増殖する遺伝子(「が
   ん遺伝子」言われています)が発現することにより発症するものと、がん細胞の発
   現・増殖を抑えている遺伝子(「がん抑制遺伝子」と言われています)がその機能
   を喪失することにより発症するものとが良く知られており、また、そのがん遺伝子
   やがん抑制遺伝子にもさまざまな種類があることが知られています。
   質問されている2つの記事が、この疾病の進行においてどの段階・側面をターゲッ
   トにしているのか、その詳細は当方にもわかりませんが、多分、それぞれ異なる方
   面からアプローチををしての成果なのだと思います。
(M氏コメントより)
   この二つの記事はアプローチの違いと思います。

   アサヒの記事は遺伝子自体をいじってます。ようするに遺伝子操作で悪者を作り出す
   遺伝子を排除した。

   一方、以前の読売は、まあ、昔からALSの遺体からは過剰なグルタミン酸が見つかって
   おり、そのグルタミン酸が多すぎると神経細胞を破壊するかもしれないが、
   その理由がわからなかった。遺体からはグルタミン酸が沢山見つかっただけでなく
   病気の進行につれてグリア細胞も増えて、D-serinの濃度が脊髄で増えて、
   D-serinがグルタミン酸を増やしていると書いてる。

   あらためて短く言うと、患者さんの遺体からは異常な量のグルタミン酸が発見されてた事
   は知られていたが何故かわからなく、一つ目の記事(前の)はその理由が何故かわかった
   事を書いてる。新しい記事は、そのグルタミン酸の多すぎる発生を元から、いわゆる
   遺伝子レベルで抑える事が出来た、それをしたら進行が遅れたと言う事です。

   追伸:神奈川支部の掲示板に書いた、半人工筋肉も多きな一歩だと思います。


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