離人症の器

離人症の器

離人症の予後




基本的に、離人症に対する根本的な治療法は現在はありません。
病院では症状に対して抗不安剤やうつ病の薬、カウンセリングが処方されることはありますが、
どれも薬を飲めば、あるいはカウンセリングを受ければ治る、というわけではないです。
残念ながら、症状の苦痛のために、自殺する方も少なくはありません。

しかしながら、離人症というのは決して治らない病気ではありません。
思春期で発症する方がほとんどですが、その後持続しても、20代後半以降にすっと消えてしまう場合もあるようです。

病院ではないですが、離人症の特効薬は2つほどあると言われています。

それは、恋愛と手芸です。

恋愛に関してはどうして離人症に対して効果的であるのかはわかりませんが、恋愛を契機に離人症が消えたという話はあります。
感情がゆさぶられるからいいのか、自分の思考や感情を確認できたり自信が持てたりするからいいのか。

手芸においては、一つの作業に没頭しているうちに離人症が消えた、ということがあるようです。

それから、病院で行われている治療には、薬物療法やカウンセリングのほか、
患者に症状を話させ、それを録音し、もう一度聞かせるという療法がとられているとも本で読んだことがあります。
治療法の名前は忘れてしまいましたが。



残念なことは、離人症の治療法が統合失調症やうつ病のそれに比べて、あまり研究されていないことですね。
精神医学の教科書でも授業でも扱いは小さなものでした(ちなみに授業で使ったレジュメは3行)。
今後もう少し研究が進むといいのですが。

自分が知っているのは、こんなところです。

離人症は自殺率も決して低くはない苦しい病気です。
しかし、共存は可能であると自分は思っています。
実際、今でも十分社会生活らしきものは営めていますし。

いつか治ることを祈って、とりあえず今を乗り切っていきたいものです。


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