波のマニマニ

波のマニマニ

化学治療 1クール (6)


下痢もひどくなり、白い便が続いた。
口内炎もひどくなり、何も食べようとしなくなった。
熱のためか熟睡できず、寝ついたかと思うと、体がビクンビクンと痙攣して目が覚めてしまう。
私が少しでも、側を離れるのを嫌がり、食事さえままならない。
一緒のベッドで寝れない変わりに、ベッドの横の床に座りこみ、ずっと手をつないでいた。
ずっと手をにぎってる事を要求され、そのまま寝た事もある。
私の肉体的、精神的疲れはピークに達していた。

波次は先生も看護婦さんもだいっきらいになり、体をふかれるのも嫌がり、シーツ交換でさえ、大泣きした。

入院当初から、何度も「おうちにかえりたい。」と波次は言っていた。
私は、「早く病気を治して、お母さんと一緒におうちにかえろうね。」と答えていた。
けれどこの頃になると、私に「おうちに帰して、お願い、おうちに帰して。」と訴え、泣くようになった。
私には、かえす言葉が見つからなかった。

日曜になり、やっと波夫が交替してくれた。
波一と会うのも久しぶり。
波夫にまかせて、ゆっくりしてると、はやばやと「まだ帰ってこんのか。」コール。

その日、波次は、鼻血が止まらない~になってしまい、そのうえ、飲み込んでしまった血を嘔吐し、ベッド上を血の海にしてしまったらしい。
波夫は、それにまいってしまい、早くも電話してきたのだ。
男って、だらしないわね・・・

私が戻った時には、もう鼻血は落ち着いていたが、はじめて血小板の輸血をした。

血小板は、輸血すると、血小板抗体というのが、できてしまう事がある。
それができてしまうと、普通に輸血しても、血小板はあがってこない。
もっと型が同じ血小板しか受けつけなくなるらしい。
そうなったら、ボランティア登録されている方にいただく事になるらしい。
波次は、幸い、抗体は出来なかったが、この血小板の輸血にはこの先も泣かされた・・・

血小板輸血は普通の輸血より、お高いらしい・・・
専用のフィルターだけで10万とか(もちろん使い捨て)、血小板自体も10万近いお値段だとか?
ほんとかな?




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