Laub🍃

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2011.06.02
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カテゴリ: .1次メモ
「幸せなお嫁さんになりたいなあ。そうして、運命の相手と、ずっと添い遂げて、支え合うの」

 それが泣き虫な彼女のささやかな願いだった。

 弱虫な僕はそれを叶えたくても、自分に自信がなく、年々声を掛けることができなくなっていった。けれど彼女に誰か、他にパートナーが出来ることはどうしても嫌だった。

 だから、彼女が彼の告白を断った時、嬉しかったのだ。そうして、彼女が彼らからいじめられるようになった時も。

 そして、今日。

 ざんばらに切られはためく彼女の三つ編みだったものは、まるで花嫁のベールのようだ。

「私は、幸せになるの」



 そして彼女はお嫁さんになった。

 神様の嫁、という名の。





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最終更新日  2016.09.05 21:48:36
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