Laub🍃

Laub🍃

2011.07.11
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カテゴリ: .1次メモ
 朝目を開けると、日差しの世界に居ることに気付く。
 家の外に出ると、日差しが支配する場に存在することになる。

 夏はこれが大嫌いだ。

 日差しを避けて木の影を通る俺、今忍者みたいだなと思う。弟にそれを言ったらだんご虫の間違いだろと言われた。解せない。

 冬はこれが逆転する。日向ばかり歩く。それでも毎日の空はまるで夏の曇り空のように寒々しくて、青空の清々しい色に夏を重ねても、それはまだ凍っている。


 君と一緒に居ると、気付いたら君が隣に居ると、暑苦しいのに、気を張っていて疲れるのに、照れくさくなって逃げたくなってしまうのに、

 君が隣に居ないと、つい君と似たものを探してしまったり、君に電話をかけようとする指を止めようとしたり、結局我慢できなくて電話しても、会話のネタがそこまでなく俺が口下手なせいもあってすぐに電話したことを後悔してしまったり。それでも、それをも癒してくれる、そんな俺を嫌がらない君に改めてその温もりを噛み締めたり。

 君は太陽のように、そのもとに出るものを温める。
 けれど毛布のように、抱き締めて温まることができる時は少ない。



 日の当たる場所は俺にとってずっと夏で、ずっと冬だった。

 けれどそんな俺に、春と秋の日差しを教えてくれたのが君だったのかもしれない。


 俺は君を、お前を目に入れる為に、また閉じそうな目をこじ開けられるんだ。





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最終更新日  2015.07.06 00:45:16
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