Laub🍃

Laub🍃

2012.02.17
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カテゴリ: .1次メモ
僕の一番最初の虐められたような記憶は、憧れの2歳年上のお兄さんに無視されたことだった。
だから僕は無視をダメージと考えないようにした。
だから昔から無視という攻撃が全く効かない子供であるかのように振る舞い、いつしかその通りになった。

だって、親が言うのだ。「いじめをする側が全部悪い」のだと。
僕の行動に問題があることを知っている癖にそう繰り返すのは、矛盾していると思いつつも僕はそれに甘えた。
僕はそれに共感する必要もないし無理に苦しむ必要もないと思った。
それは半分正解で、半分間違いだった。

それに耐えられないといういじめの漫画を見て、弱いなと思った。
それまで幸せだったんだろうな、とも。


ある友達が傷付くのを見て、僕は気にしなければいけないと思うようになった。

そして、更に。親友と呼べるような奴ができてきてからは、そいつに無視されることが怖くなった。
そいつの人格を見て、弱みを打ち明けあって、力になりたいと思ってからは、怖くなった。
そいつの評価が気になった。そいつが願うことをやって、それで認められると頬が熱くなった。
お返しに自分を助けてもらえた時は、陰で嬉しくて泣いた。
そんな幸せは初めてだった。

けれどそんな奴だから、縋る子は僕ひとりじゃなかった。
僕が縋る子の声と、その子は優しいから我慢しているだけという「彼女」の声が重なる。

僕が縋る子に迷惑を掛けることが嫌だった。

そいつは縋ってもいいと言ってくれる優しい子だけど、それでも「彼女」はちくちくと刺してくる。

大嫌いだった。



けれど、同時に他の友達カップルの喧嘩の仲裁を第三者としてする経験があった時ー関係ないけれど頭を突っ込む気持ちが分かった。当人同士では見えていないものがあるから、それを教えるということもある。もしそれを二人が見ることができればもう少し違う関係に、まともに話し合えると思ったのだ。

ー「彼女」の見方が全てではないし、僕は僕を認めてくれる人とだけできれば付き合いたいけれど、社会に出たらより選り好みしていられなくなる。

だから、「彼女」はきっと第一歩目の「社会」なのだろうと思うことにした。

あいつは布団で、「彼女」は布団から出た後もしくは家を出た後の寒風というところだろうか。

そう思うと、少し笑いがこぼれた。





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最終更新日  2017.02.12 23:18:06
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