Laub🍃

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2012.09.17
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カテゴリ: ◎1次擬人化
仲間が増えた。

 最初の内は楽しかった。

 だけど、じきにまとめきれなくなった。

 だから、あまりにあまりにあまりに大きい数たちはみんなまとめてこう呼ばれた、

「∞」


 僕達は∞人で1人。一人で∞人を表す。

 時折、小さな∞と大きな∞に分かれることもあるけれど、基本的に僕らの概念は一つ。


 収束。発散。どちらも僕らがいるからこそできることじゃない?

 0さんと対等に渡り合えるのは僕らだけ。




 負の数や少数や分数や虚数には仲間が沢山いるのに、僕らはどこまで行っても一人なんだ。

 膨大な処理しきれない数の集まり。単なる整理されていないゴミクズとどう違うのだろうかそれは。

 沢山の詰まった情報は、夢の集まりは、系統だって居なければただの夢の島、廃棄物の行く先に過ぎない。


 だから、僕は切り捨ててくれる0を好く。

 それ以上はなしにしてもいいのだと、容赦なく真っ白にして「なかったこと」にしてくれる0が僕の精神安定には欠かせない。

 縋っても、その奥を可能性を見ようとしても、そこには砂一粒さえない0だけが、僕のぐちゃぐちゃな脳を浄化してくれる。



 0.


 僕の愛しい数。


 たとえ美しい殻のその中身が空っぽだとしても、僕はその空間ごと愛そう。
最終更新日 2016.01.02 22:12:39





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最終更新日  2017.03.20 16:15:26
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