Laub🍃

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2018.07.12
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カテゴリ: .1次題
化け物じみて強い自分が好きだ。
なのに時々ひどく死にたくなる。

小説を読んでいて、人と会話をしていて、看板を見て、ふと蘇るトラウマと脅迫観念。

お前さえ居なければという声にならぬ声。

記憶はいつもの自分の顔よりはるかに生々しい。

自分が傷付けた相手。
自分が壊した絆。
自分さえ居なければ起こらなかった失敗。
自分が間に合わなかった全ての終わり。



そうしたらきっともっと取り返しのつかないことになる。

まずい、どうしようもなくあつくてうるさくてわずらわしい記憶。

それでも前に進む糧に使わなければ、それらは延々と金魚の糞のようについてまわるのだ。

擦り付ける水草のような相手も居ない。


なにより、それらを封じ込め続けたり、何も感じなくなるようになったら、本当の化け物になってしまう。


だから食らい続けた。


栄養にしたかった。

何をされてもいわれても、こたえていないような、それでも身の糧にはしているような、そんな人間が理想だった。

泣き上戸のような、あるいは怒り上戸のような、あるいは説教魔のような、そうした、醜いものにはなりたくなかった。


だから少しだけ自分の体を、他人に見えない所を傷付けて、そうして笑顔で現実に戻る。


がんじがらめの世界で、少しでも長く息をする為に、笑顔の仮面の裏で必死に息をする。


心に響かせようとして、踏み込んで潰そうとしてくる罵詈雑言は出来る限り段階を経て芯に届くように。
何層もの障壁を、日々更新していくように。


それを嘘吐きと人は言うのだろうけど。





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最終更新日  2018.08.26 00:02:11
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