Laub🍃

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2018.11.29
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カテゴリ: .1次小
「子供が一緒に居れば警戒されないんだ」
「女の人が一緒に居れば警戒されないんだ」

 そういう理由で僕のアイデンティティは軒並み道具になった。


 おなかがすいていたから。まだましな人生でいたかったから。僕は他の僕よりましな人たちを引きずり下ろし続けてそのおこぼれをもらってた。

 僕の関わった人はみんな奴隷になって恨めし気な目僕しを見てた。
 だけどある日、それが変わったのだ。

 僕を助けてくれたその人は、僕にご飯をくれた。僕に教育を施した。僕がやってたことがほんとはいけないことなんだと教えた。僕は悪くないと言ってくれた。

 僕はそれが悪いことだなんて思わなかったけど、でも、その人の前では悪いことだと思ってるふりをすることにした。極力やらないようにした。その人が悲しむから。

 僕の全ては、あの人の為に。







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最終更新日  2021.04.14 00:36:44
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