Laub🍃

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2019.05.13
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カテゴリ: ●少年漫画
「貴様、何故あのような人間を鬼にした」
「何か…文句が…あるのか…」
「大有りだ。奴は何度も身内を、仲間を裏切っている。追い詰められたら掌を返す卑怯者で口先だけの弱者だ。あんな性根では鬼になっても自尊心くらいしか育たない。奴は剣士に追い詰められたら俺達を売るぞ」
「今は…それよりも…人員補充が大事だ…」
「貴様はもう少し見る目があると思っていたが、腐ったか」
「お前は…選り好み…し過ぎだ…まだ一人も…鬼に…できていない…」
「気に入る者でなければ誘う気にならん」
「…共通の敵が…居れば…裏切らない…俺が…そうだった…からな…」
「…?」

 人間に…絶望したから…鬼になる…
 鬼になれば…人には…戻れない…
 裏切る道理も…術も…もうない…」
「…よく分らんな」
「そうか…」
「……だが、鬼狩りを憎む想いはあのお方に頂いたものだ。
 あのお方の血肉で出来た俺達がそれを裏切ることはできないのは確かだな。
 もっとも、無惨様を裏切れずとも俺達を裏切ることはできるだろうが」
「お前は…人だった頃憎い者を…覚えていないのか…」
「弱者が憎くて、強者の老いや死が惜しくて仕方がなかった事は覚えている。
 他の下らない事は鬼として過ごすうちに忘れてしまったがな。

「…そうか…励むと…いい…」





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最終更新日  2019.06.12 10:58:24
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