Laub🍃

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2021.10.01
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ただ僕は先生に見てほしかっただけなんです。
だけど僕と同じように先生に見てほしい絶望した子たちは沢山居て、だから僕が先生を諦めようと、先生から逃げようと、先生を追いかけようと、先生を殺そうと、先生を愛そうと、絶対に先生の唯一になることはできないのだと分かっていました。
僕はそれでもよかったのです。物語の中ではないのですから僕たちは互いが互いの唯一ではなくてもよかったのです。僕は唯一にならなくてもいいから誰かと繋がっているから唯一にならなくてもいいのだと何度も自分に暗示をかけ、他の唯一になりたくてなれなかった誰かと慰めあうことがせいぜいのできることなのだと納得することにしました。
けれどそれでも先生はたまにちらりとこちらを見るから、諦めきれずに僕はこっそりと先生を殺すための刃を研ぐのです。





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最終更新日  2022.10.22 14:30:49
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