☆なっちゃん研究室☆

ラスト法の分子量測定実験



目的  合成したアセトアニリドの分子量を測定する

方法
1.ショウノウとナフタレン,アセトアニリドの融点を測定した.
2.重量を正確に秤量したショウノウ2.011gとナフタレン0.217gを試験管内で混ぜ,加熱溶融した.
3.時計皿へ移して冷却したこの混融物の融点を測定した.
4.ショウノウ2.027gとアセトアニリド0.201gについても方法2~3と同様の操作を行い,混融物の融点を測定した.
5.凝固点降下からショウノウのモル凝固点降下定数を求め,それによってアセトアニリドの分子量を求めた.

結果
 各融点の測定は以下のとおりだった.
 ショウノウ:1回目175.6~177.5℃,2回目175.2~177.2℃,3回目175.4~177.5℃
 アセトアニリド:1回目111.8~115.5℃,2回目113.0~114.0℃,3回目112.9~114.0℃
 ナフタレン:1回目78.1~79.8℃,2回目77.8~79.8℃,3回目77.9~79.9℃
 ショウノウとナフタレンの混融物:1回目:68.0~153.0℃,2回目:68.0~140.0℃,3回目:68.0~138.0℃
 ショウノウとアセトアニリドの混融物:1回目:69.0~140.0,2回目:68.5~135.8℃,3回目:68.5~136.2℃
 凝固点降下は,モル凝固点降下定数をK,溶質の重量をg,溶媒の重量をG,溶質の分子量をMとすると

 この式より,ショウノウのモル凝固点降下定数Kは46.9,アセトアニリドの分子量Mは112.6となった.

考察
 二種の混融物を作る際にナフタレンやアセトアニリドに比べ,はるかに大量のショウノウを使ったため,これらの混融物において溶媒はショウノウであった.

ショウノウのモル凝固点降下定数の文献値は37.7で,実験値はこれより10近く大きくなった.またアセトアニリドの分子量の文献値は135.2で,実験値はこれより20以上小さくなった.

これらの値を用いて凝固点降下を求めてみると,ショウノウとナフタレンの混融物では31.7とこの時点で実験値の39.5とは誤差が生じている.

アセトアニリドを用いた混融物でも27.7に対して実験値は41.3であるから,これらの融点測定における文献値とのズレが結果のズレに影響したものと考えられる.

 ラスト法は正確な測定が困難な融点を用いて分子量を求めるため,正確な結果を導くのが容易な方法ではない。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: