☆なっちゃん研究室☆

吸光光度法実験


 吸光光度法の原理を理解し,リン酸イオンの定量を行う.試料水中のリン酸イオンとモリブデン酸アンモニウムとが反応して生成するヘテロポリ酸化合物を塩化スズ(2)で還元し,生成したモリブデン青の吸光度を測定して試料水中のリン酸イオンを定量する.


器具・装置
 メスフラスコ,ホールピペット,メスピペット,駒込ピペット,安全ピペッター,ビーカー,セル,分光光度計


試薬
 モリブデン酸アンモニウム溶液,塩化スズ(2)溶液,リン酸イオン標準原液,リン酸イオン標準液


操作
 モリブデン酸アンモニウム4水和物1.5gを純水15mlに溶かし,60mlの純水で希釈した18mlの硫酸に加えて試料を完全に溶かした.これをメスフラスコで100mlにメスアップしてモリブデン酸アンモニウム溶液を調整した.
 リン酸イオン標準原液(0.1mg/ml)10mlを100mlメスフラスコでメスアップし,リン酸イオン標準液を調整した.
 リン酸イオン標準液を0.0,1.0,3.0,5.0,10ml,試料の天然水50mlをそれぞれ100mlメスフラスコに取り,モリブデン酸アンモニウム溶液10mlを加え,振り混ぜた.各溶液に塩化スズ(2)溶液を約0.50ml加え,よく振り混ぜてからメスアップした.この時,一気に純水を加えるのではなく,少し注いだら振るという動作を繰り返してメスアップした.各溶液を15分間放置した.
 各溶液について,分光光度計で700nmにおける吸光度と透過率を測定した.


結果
 測定の結果は以下のとおりである.

 リン酸    0.0ml 1.0ml 3.0ml 5.0ml 10ml
 吸光度     0.00   0.01   0.08   0.15   0.25
 透過率(%)  100   97    82    69   54
 試料溶液
 吸光度    0.09
 透過率(%)  79

 この結果を用いてグラフに検量線を描き,そこから試料溶液中のリン酸イオンの濃度を求めた.

 グラフより,試料溶液中のリン酸イオンの濃度は,
  0. 35(mol/l)×2=0.70(mol/l)


考察



設問
1.
 700nmにおける光の色は赤.試料の色である青からは最も波長の離れた光の色である.

2.
 リン酸塩は昔は洗剤の助剤として用いられた.水質の酸,アルカリを弱め硬水を軟水にする働きがあるためである.しかし、この洗剤中のリンが生活廃水として湖や湾に流れ,富栄養化の原因の一つになったため,現在では家庭用洗剤のほとんど全てが無リン酸洗剤となっている.
 富栄養化とは窒素やリンなど,有害な藻やプランクトンの栄養分となるものが湖で増え,植物が繁殖し,やがて沼となり消えてゆくという自然現象の事である.しかし近年問題となっているのは,これが人為的なものであり,かつ急速に進んでいるという点である.この富栄養化の所為で水域の生態系のバランスが崩れたりするのを防ぐため,リン酸塩は洗剤には使われなくなった.



© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: