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仕事の買い出しで出向いたヤマダ電機の店内で「風の谷のナウシカ」のテーマソングが流れていた。
懐かしいな。これと「さよならジュピター」のイメージソング・松任谷由実の「ボイジャー」は、就職して働き始めた頃、ラジオや街でよく流れていた曲だ。おかげで自分が西暦何年から仕事を始めたのか、いつでも簡単に思い出せる。
1984年の春だ。海の向こうでリドリー・スコットのCMとともにMacが産声を上げ、任天堂のファミリーコンピュータが発売されて一年経っていなかった頃だ。つまりコンピュータによるデジタルデザインとコンピュータゲームの快進撃が始まろうという時に、僕は今で言うアナログのグラフィックデザインを学んで、アナログボードゲームを創る仕事に就いたのだった。
話がそれかけたので無理矢理元に戻すが、ナウシカの歌が耳に入ったら幸せな気持ちになった。あの30年も前の、なんとも言えない気持ち。これからボードゲームを仕事で創れるんだ。作ったゲームが日本中のおもちゃ屋さんで売られるんだ。信じられない気持ちと、胸の奥の方から静かに湧いてくる高揚感。他の社員のようにうまく作れなくてお払い箱になるとか、実は辛い仕事で挫折するとか、それこそ負けることなど全く頭に浮かばなかった。自分はいつか凄い仕事ができると信じて疑わなかった、若い時にありがちな感覚。
偶然耳に入った音楽一つで、ちっぽけな会社経営に胃を痛める50歳のオヤジから21歳の若造に、ほんのひと時のタイムスリップ。いいもんですな。あの頃の自分は、当時世間的に全く認知されなかった(注:友達に言っても「何それ?人生ゲームみたいなやつ?」くらいの反応しかなかった)ボードゲームの仕事を10年続けられたらツイてると思っていたけれど、まさか15年続けた後、30年後に再び戻ろうとしているなんて、思いも寄らなかっただろうな。
※初めてiPhoneの「楽天ブログ」アプリで執筆・投稿しました。
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